Satomi "月の立つ林で" 2024年11月8日

Satomi
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@satomiww
2024年11月8日
月の立つ林で
月の立つ林で
青山美智子
月に纏わる題名が名付けられた章のそれぞれに年齢・性別・職業どれも異なる語り手達が登場するのだけれど、彼らの唯一の共通点が「ツキない話」と言うポッドキャストを聴いていること。偶然なのか必然なのか、そのポットキャストをきっかけにして語り手達は「月」と自らを重ね、人生を見つめ直し前を向いていく。 作中の語り手達は間接的・直接的に繋がっているけれど、彼らは最後まで互いを認識せず、読み手だけがその事実を知っている。多少の歯がゆさを感じることはあったが、人と人の巡り合わせの美しさを改めて感じることが出来た。月に関する雑学もいくつか紹介されていて、個人的にはその点もかなりポイントが高い。 友人でも、知人ですらないけれど、人生の中で刹那的に繋がった誰かが(例え相手が意図していなくても)手助けをしてくれているかもしれない。月は満ちていても欠けていてもそこにいて、見守ってくれている。そんなメッセージを受け取れるような、読了後には心に月の光のように優しい温もりが広がっていく心地好さがあった。 「好きとか嫌いとか、そういうことじゃない。ただ誰かの力になりたいって、ひとりひとりのそういう気持ちが世の中を動かしているんだと思う」
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