
こここ
@continue_reading
2026年7月28日
何が私をこうさせたか
金子文子
読み終わった
仕事関連の勉強が忙しく、久しぶりの読書だ。
没後100年、映画になっていたようだ。
誰一人まともに彼女を守る、あるいは守ろうとする者のいない、それどころか食い物にされる。貧困、暴力、虐待、それらのもとで育ち生きた彼女の手記。
ところどころ悲惨さに読むのが苦しくなりながら、しかし一息に読んでしまった。
カバーの図版は1931年初版のものを利用しているようだが、雁字搦めで救いのなかった彼女の短い人生をよく表現しているなと思う。
彼女は社会主義を称賛しているわけではなかった、ただ人間としてマトモに生きさせて欲しいとそれだけを叫んでいる。
虐げられる中で、自我を目覚ませ、生きようとした。
食事も碌に与えられない中で必死に本を、文字を言葉を求めてもがいていた。
手記の最後の言葉は何度も繰り返し読んでしまう。
夫との日々はこの手記ではほとんど触れられておらず、また別の資料で知る必要がありそうだが、夫は敗戦後出獄したそう。
とてつもなく「意識をしっかりして生きなくちゃ」という力や勇気のようなものを与えられる読書だった。




