
𝕥𝕦𝕞𝕦𝕘𝕦
@tumugu
2025年3月30日

春になったら莓を摘みに
梨木香歩
読み終わった
おそらくいままでで一番読み返しているエッセイ集。この時期になるとこの本のタイトルを自然と思い出す。
一時期、常に持ち歩いて読んでいたため、カバーや角がすり減って傷んでいる。
著者である梨木香歩が英国留学中に世話になったウェスト夫人との思い出、下宿で出会ったさまざまなルーツを持つひとびととの出会いが綴られている。
「ダイ・イン」というデモ(地面に横たわって死者になりきり、抗議を表明するデモ)をはじめて知ったのも本作でだった。最後に収録されているエッセイ「トロントのリス」にパレスチナに触れている箇所がある。この本が刊行されてから二十数年も経ついま現在において、パレスチナへの壮絶な虐殺をいまこの世界に生きているわたしたちが未だに止められていないことを、重く受け止めなければならない。








