
もぐもぐ羊
@sleep_sheep
2026年7月29日
黄金の少年、エメラルドの少女
イーユン・リー,
篠森ゆりこ
まだ読んでる
「流れゆくとき」と「記念」を読んだ。
「流れゆくとき」は1行目から「家の裏庭で義姉妹の契りを結んだ」とはじまるので、何事!?と思いながら読み進めると、50年前に13歳の愛林と梅と蘭が当時としては封建的であると廃れていた慣習となっていた義姉妹の契りの儀式をしたシーンだった。
家からこっそり持ち出した白干(強い酒)を少しすすってから地面に流し、一生離れないと誓っていた。
血の繋がりよりも義姉妹、義兄弟の関係を大切にするらしい。
その後、写真館に行き3人で写真を撮ってもらっていた。
写真館の写真技師は西洋のカメラで商売をしていたかどで紅衛兵に殺されてしまったのだが物語の本編には関係なく淡々とその事実を示す一文が差し込まれていた。
現代になって孫娘とその日撮った写真を見ながら義姉妹の契りを結んだ3人はそれぞれ生きているけど会っていないことやその理由が明かされる。
結構びっくりすることが起きてて、疎遠になるのも仕方がないと思った。
愛林、蘭、梅の中でそれぞれに一番『借り』があるのは誰なのかを読み終わって考えたがなかなか結論を出すのは難しい。
「記念」は若い女に自分の妻(故人)の面影を勝手に見出して話しかけたジジイが出てきて、妄想を彼女に投影しながら薬局までついてきちゃうのがとてもキモかった。
若い女は拷問を受けて精神が崩壊してしまった青年の世話をしに彼の実家に足繁く通っているのでジジイにかまっている暇はないのだけど。
薬局で彼女がコンドームを買ったところでジジイがブチ切れて、薬局の人がすべらせたコンドームの箱が床に落ちたところを踏み潰して説教までしていて、どこまでも勝手だった。
たまにこういう完膚なきまでにキモいジジイが出てくると私のテンションは謎に爆上がりしてしまう。
多分キモいジジイが美文で描写されてもキモいままであることが好きなんだと思う。
あと一編しか残っていなくてさみしい。









