
白玉庵
@shfttg
2026年7月30日
魔法の石板
堀江敏幸
読み終わった
2026年版で追加された断章群がすばらしく、これがあることで私にはペロスの理解深度が増した。浅瀬をずっと泳いでいたのが、急にドロップオフに来たようだった。台所の男!まさに!「余白」のところで瀧口修造と接続するかと思ったけど、こっちはサロンの男だもんなぁ…
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ぼくに興味を抱かせるのは、ぼくから逃れていくものだ。そしてぼくから逃れていくものが、ぼくであるということの尺度を与えてくれる。
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「…日常は逃れ去る。これが日常の定義である」とモーリス・ブランショは書いた。 p349
余白はただの「空っぽ」ではない。中心が生む重さを中和する場ージュペールを語りながらペロスが述べたように、百科全書派の饒舌に対抗する断片、断章がうごめく、「ノー・マンズ・ランド」である。 p358
「ムシュー」と書きかけましたが、だめだ、とてもできない。あなたもぼくも、サロンで口をアヒルの尻みたいにすぼめて澄ましている輩じゃない。むしろ台所の男だーたとえそれが形而上学の台所であっても!ー。 p370
咽頭癌で亡くなった家族がいるので、「魔法の石板」(うちはホワイトボード)のやりとりは当時を思い出して、発声できない側のいらだちと諦めが切なかった。









