
えか
@eka
2026年7月30日

汝、星のごとく
凪良ゆう
読み終わった
読了〜!!
個人的な用事とか諸々あって読書ペースが落ちてしまってはいるのだけれど、それはそれとして、するするとすごく読みやすい作品だったな……
よく名前を見るからという理由だけで読み始めたので、それがどんなジャンルかもどんなあらすじかも一切の事前知識なく読み進め、
「ああこれ事前に何か少しでも知ってたら自分では絶対に手に取らないタイプの作品だ」
というのが真っ先に浮かんだ感想だったな……
自分の読まないタイプの本を読むことが気兼ねなくできる図書館とは良きもの……普段絶対恋愛モノって手に取らないため……
けれど、作品の中ですごく共感したり重なったりすることって色々出てきて、
なんだか恋愛モノというものに対しての印象が、心理学のジャンルなのかもっていうイメージのアップデートが入った感じがする。今後は恋愛モノというのを知った上で手に取ることもあるかもしれない。
変な話かもしれないけど、つまるところ毒親と呼べるんだろう暁海ちゃんママと櫂くんママのほうの気持ちが一番理解できる気がした。まぁ私に子はいないけど、自分はこの人たちに近い人種だって思う。
自分のことでとにかく精一杯で、周りに重たいものを背負わせてしまう。
特に櫂くんママに対して勝手に個人的な考察をすると、
もしかしたら幼少期に家族か周囲かに愛されたという感覚が無いか薄いかで、どこか自分に愛される価値がないと思ってたりするんじゃないだろうか。
だから安心できない。
安心が無いから土台が安定していない。
自分が自分のままで愛されるわけなんてないから、自己犠牲気味に相手に尽くしてしまう。
必要とされたい。
けれどとにかく愛情に飢えている。
だからそれに全ベットをかけるように夢中になって周囲がおざなりになるし、正しい距離の取り方が出来ないし分かってない。それを幼少期に獲得できなかったから。
当人の心はまだ愛情に飢えて傷ついている少女のまま時間が凍りついてしまっている。その時に満たされなかった愛情で満たさなければ前に進めない。
しかしそれら全部が相手にとってはとてつもなく重たい。寄りかかられるととてもきつい。
それで嫌がられたり離れられたりしそうになると、ひどく不安でたまらなくなって情緒のバランスがおかしくなる。
それで余計に距離を置かれて離れられていく。
という個人的な考察……
全然違うのかもしれないけれど。
とは言え、だからといって、周りに負担をかけてしまえば周りがしんどくなってしまうし、櫂くんに対してネグレクトしていた事実は変わらないし。お金借りまくってるのもそう。
親としての責任感が無いまま親になっているのは由々しきことなのには変わりない。
親は子にとっての呪いなので、子どもの人生丸ごとに影響を与え続けてしまうくせに、子どもの人生に責任は取れない。
子どもたちはどうにか閉じられた世界から自分を取り戻す戦いをしなくてはいけないね……。
一方で瞳子さんや北原先生は、すごく安全基地という感覚があった。本来は親が持っていなきゃいけないものを、こっちが持っているというか。
読んでいるこちら側にも色々突き刺さるものがあったな……。
そっと背中を押してくれるようでもあるし、道を示してくれてもいて、こういう人たちが身近にいれば、勇気を出して頑張ってみようって思えるような。
この人たちなら自分を出しても大丈夫、絶対に自分からは離れない、何かあってもここに戻ってきてもいいっていう気持ち的な安心感があるからこそ、前に進めるなぁっていう……。
穏やかじゃないことが沢山続くけれど、作品の最後には、海風がすべてを波に連れ去っていくような穏やかにまとまっていて、その切なさがきれいだなぁって思う。
失うことでしか得られない煌めきを見るような、そんな感覚だったな……。



