
くろの
@hitsuji96
2026年7月31日
残像に口紅を
筒井康隆
読み終わった
「あ」がなくなれば「あなた」もいなくなってしまうように、言葉と共にその存在も消えていく実験小説。
途中までタイトルを『くちびるに残像を』だと思っていた。恥ずかしい。でも、この誤解のタイトルもかなり合うのではないかとも思う。
少しずつことばが減っても、途中まで違和感なく読めるのがすごい。限定された言葉の中で新しい表現が次々出てくるのも面白い。
単行本では最後は袋とじだったみたいだけれど、これは文庫本だからそれはなかった。
古本で買ったら帯には「TikTokで話題」「究極の実験小説にして最高に切ない恋愛小説」と書かれていた。ちょっと嫌で、すぐ帯を取って一番後ろのページに挟んでしまった。
恋愛要素はなくはないけれど、「切ない恋愛小説」では決してなかったと思う。
筒井康隆は今おいくつなんだろうと思ったら91歳。そういえば本屋さんで「90歳」と付いているタイトルの本を見かけた。
他は3作くらいしか読んでいないので読んでみたい。



