
トロ
@tontrochan
2026年7月31日
星を編む
凪良ゆう
全編、美しいお話でした。
前作を踏襲したサイドストーリー中心なのかな、と敢えて前情報あまり入れずに読んだんですがガッツリ絡んでいて嬉しかったです。
普通の夫婦って、恋人って、親子って、同僚って、男女ってなんなんだろう。
普通じゃない呪いのような価値観に振り回されてきた登場人物達が、そこに染まろうとせず、普通に生きている。
明日は特別かもしれないし今日と似たような繰り返しかもしれない。悲しくても辛くてもお腹は空くし体が汚れたらお風呂にも入る。
そんな一文に、心に溜まっていたものを解くようにして、泣きました。いなくなってしまった好きな人を覚えていることは辛くもあり、世界との繋がりだからそれはそれで大切だけど、日常は待ってくれないから今日も懸命に生きる。そういうテーマなのかな、と私なりに考えながら読みました。
暁美さんや櫂君がそうだったように、北原先生と暁美さんの人生もある。そこから枝葉のように相関図が出来上がっていき、繋がりは保たれたまま次の世代にバトンを渡していく。
どうしても、こうでなければならない、という価値観に陥りやすいので、目からウロコな気持ちで読み進められました。
瀬戸内海の海に反射する斜陽が目に見えるような、とてもキレイな一冊でした。

