
私文大学生
@L_reads
2026年7月31日
恋とそれとあと全部
住野よる
読み終わった
7/31読了
久しぶりに住野よるの作品を読んだ。中学生のときはほとんど住野よる作品しか読んでなかったから気づかなかったけど、結構ラフな文体なんだな〜。
主人公の「サブレ」、「めえめえ」と、登場人物の名前がいかにも住野よるワールドで良かった。
サブレの気にしすぎでめんどくさい性格とか、地の文であるめえめえの心の中のセリフとか、少し不謹慎なユーモアとか、(創作物だからちょっと誇張しててサブレが変なやつっていうキャラになってはいるが、)誰もが持っている感覚をキャラクターを通じて描くのが上手いなぁと思う。
最後に二人が付き合って良かった。(小並感)相手が自覚していないところまでお互いのことを理解して真っ直ぐに向き合える関係が素直に素敵だと思った。読み手としてもサブレが誰かに恋愛感情を持って付き合うイメージはつかなかったのだけれど、「下宿仲間でクラスメイトで友達で恋人」か〜。とある関係を表す言葉は必ずしも一つじゃなくていいし、友達から恋人になった二人ならなおさら、友情も恋愛も感じることがあるんじゃないのかな。
「『それが私の真剣に決めた自由で、放したくない不自由だ』」このセリフで、サブレにはめえめえが必要なんだなと思ったよ。サブレには一生答えのない問いに向き合っていてほしいし、これからもめえめえは気にしすぎてるサブレの考えを聞いていてほしい。
『か「」く「」し「」ご「」と「』とかもそうだけど、思春期のちょっとめんどくさいところとか未熟なところの描写が魅力的だよね。エビナもダストもだけど、ハンライのこともっと知りたいわ。良いキャラしてる。
好きな表現
・「俺はグラスから伸びたストローに口をつけ会話の権利を誰かに渡す。」(p.131)
・「俺の手元に割りばしと発泡スチロールの皿だけ残る。サブレの手元にはりんごの芯がついた割りばしだけ残って、もう食べる部分はないのに、俺達はしばらく抜け殻を持ちながらぼうっと祭りの光景を見ていた。」(p.162)