ユメ "自由研究には向かない殺人" 2026年7月17日

ユメ
ユメ
@yume_bookworm
2026年7月17日
自由研究には向かない殺人
自由研究には向かない殺人
ホリー・ジャクソン,
服部京子
とにかく面白い!たまたま遠出をした日にこの本を持ち歩いていたのだが、行きの電車で読み始めてたちまち夢中になり、出先で立ち寄った本屋さんでシリーズの続編を買い、帰りの電車と帰宅後で一気に続きを読み切った。約580ページの分厚い文庫本があっというまに感じる、素晴らしい読書時間をすごすことができた。 イギリスの小さな町リトル・キルトンに住むピップという17歳の女子高校生が、「EPQ(自由研究で得られる資格)」のテーマとして、5年前にリトル・キルトンで起きたアンディ・ベルという少女の失踪事件を調査する。アンディの行方は未だ不明なものの、彼女のボーイフレンドでのちに自殺したサル・シンによって殺害されたものと見なされていた。だが、ピップにはどうしてもサルが犯人だとは思えない理由があったのだ。ピップは関係者にインタビューを行うと同時に、彼らのSNSへの投稿も解析してゆく。その調査結果がEPQの作業記録としてまとめられているので推理の過程を追いかけやすく、ピップにとって身近な人物が次々と容疑者リストに加えられてゆく展開に、手に汗握って読みふけった。 ストーリーの面白さもさることながら、ピップという主人公の人柄が魅力的なのも、本書に没頭できた理由のひとつだ。正義感が強く、家族想いで、ちょっと研究に熱中しすぎなところもあるピップ。時に大胆な行動にハラハラさせられながらも、彼女のことを好きにならずにはいられない。サルの弟ラヴィ・シンとのコンビも爽やかで、こんなに時間を忘れさせてくれるミステリと出会えて本当によかった。
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