
はぐらうり
@hagurauri-books
2024年6月1日

トラディション
鈴木涼美
読み終わった
この人にしか書けない物語。
舞台は歌舞伎町、だと思う。トー横、も出てくる。
登場人物は、名前で呼ばれるよりも記号のように表現されていj、誰のことだか一瞬わからない。なかなかスムーズに読めないストレスがあるが、おそらく意識的で。
歌舞伎町という世界がそうだからだと思う。中心にあるのはお金、人は記号。働く側は客を人ではなく記号として理解している。そんな人ばかりではないだろうけど。
ホストに縁はなかったが、あのあたりのことを知らないわけではないので、誰かを救う物語だと読んだ。
いま沼っていたり苦しんでいる人は、小説なんて読まないのかもしれないけど、この物語に救われる人に届け、と思う。
