もぐ "傷を愛せるか 増補新版 (ち..." 2026年8月1日

もぐ
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@veranda_de
2026年8月1日
傷を愛せるか 増補新版 (ちくま文庫)
「傷を/愛せる/か」のタイトル配置に惹かれてジャケ買いして積んでた本。内容知らず買ったので詩集かなとも思ったけどエッセイでした。 文字配置により湧き上がる違和感、不完全さがまさに傷痕。ちょうどベトナム戦争者記念碑の存在と同じような建て付けのよう。心に傷を負った人が「私には価値がない」と思うことも少なくないだろうが、例え傷があっても内容(本質)が毀損されるわけではないことや、傷とともに生きていくことを存在をもって示しているように感じた。 患者が「幸せになっていくこと」への祈りが誠実な言葉で語られており、自分にもそういった祈りを向けたい相手、または向けてくれる相手がいること、その顔が自然と頭に浮かんだ。いつまで経っても自我をしっかり形成できず気分の浮き沈みも激しい日々だが、これまで過ごしてきた時間の中で確かに贈られてきた予言の言葉を受け入れ、信じて、日常をつづけていけたら良いなと思った。 「でも自分にはできない。それは自分で変えようと思っても変えられることではない。その自分を認めなければ自分を生きたことにはならない。」 「それでも、「あなたはいつかきっと幸せになれる」といった予言の言葉、「あなたが幸せになっていくのを、わたしは見守っている」といった約束の言葉が、命綱になることがあると思うのだ。」 「傷がそこにあることを認め、受け入れ、傷のまわりをそっとなぞること。身体全体をいたわること。ひきつれや瘢痕を抱え、包むこと。さらなる傷を負わないよう、手当てをし、好奇の目からは隠し、それでも恥じないこと。傷とともにその後を生きつづけること。傷を愛せないわたしを、あなたを、愛してみたい。  傷を愛せないあなたを、わたしを、愛してみたい。」
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