
くま吉
@kumakichi___
2026年8月2日
空、はてしない青 下
メリッサ・ダ・コスタ,
山本知子
読み終わった
切ないけどすごくあたたかい物語だった。自分がどう生きていくか、他者とどう関わっていくか、改めて考えさせられる本。上巻は自然描写をメインにしたヒーリングっぽい内容で、今回の下巻は登場人物の内側にさらにフォーカスした内容だったなと思う。
※軽いネタバレあり
エミルが最初に言っていた、「症状が進行した自分を家族に見られたくない」って言葉。私もその気持ちに同感だったんだけど(カッコ悪いところを見せたくない)、これを読み終えた後はちょっと考えが変わったかも。
そばにいてくれるジョアンヌの愛情、エミルの家族の愛情、行く先々で出会う人たちの愛情…。エミルがどんなに深刻なことになっても、その周りには最後まで愛があった。不格好でも迷惑がかかっても社会からずれていても、必ずどこかに受け止めてくれる人がいる。下巻は総じてそういう「愛」を感じられて、このあくせくして余裕がない世の中を生きている私(現代人)にとっては、すごく解放された気持ちになったな。
あとエミルは段々大人としての振る舞いができなくなってくるんだけど、エミルが思い出している幼少期や小学生の頃の記憶が、なんだか本当に綺麗でかけがえなくキラキラしてるんだよね。外から見てると、エミルがエミルじゃなくなっている気がして切なかったけど、芯の部分はどこまでもエミルだったんだと実感した。ジョアンヌと同じように、私もこのエミルのことが好きになれた。
どんな人にもそういう大切な…その人の核になっている思い出があって、それを持ち続けていれば人として充分なんだろうな。自分のそんな思い出も大切にしたいし、周りにいる人のそんな思い出も同じように大切にしたい。
