コー
@koobs-books
2026年8月2日
こころ
夏目漱石
読み終わった
高校の授業で下の遺書だけ読んだから、有名なところは知ってるつもりだったけど、最初から読むと結構違う印象だった。
まず、最初の100ページが上の「先生と私」で、後に自殺する先生と会って親睦を深めるところだけど、ここめちゃくちゃ面白い。
新聞連載っていうのもあるのかもしれないけど、テンポ良くて読みやすいし、先生の謎めいた雰囲気も相まって一気に読めた。
章の区切りも最後に引きがあるところで終わるからどんどん読み進められた。
下の遺書に効いてくる、奥さんとの会話も遺書に読み応えを出してくれる伏線?ではないけど、描写として効いてたから最初から読んでよかった。
中の話は、先生と私の関係性を対比する話として、一つの終わりを感じた。
解説で、私が「先生」と実の父を対比して、先生の方を重視している、どちらも死のきっかけに明治の終わりを意識している共通点がある。みたいなことが書いてあって面白かった。
下の遺書は有名な話だし、高校でも知ってたけど、上の奥さんとの会話を知ってからだと、奥さんの心情が気になった。
集英社の文庫本は最後に鑑賞があって、そこに奥さんについて書かれてたけど、これが良かった!
最初に読んでたときから、上では奥さんは先生をめっちゃ好きみたいに言ってたけど、遺書の中見るとKの方を好きなように見えてたから、女の人が男からの好意に気づかない訳ないしなー、Kとはデートしてるしなって違和感があった。
鑑賞のなかで、奥さんは全部気づいたうえで結婚してるし、生きてるって書いてあって、
そう見ると先生と私のインテリア気取ってるところとか、自分の後悔を永遠に引きずってる幼稚さも浮かんできて、より重厚味わうことができた。
主観や自意識に飲まれる話好きだから、こころは全部通してどんどん自意識が倒錯して、そのまま終わる話として読めて面白かった。


