ピエ "深い穴に落ちてしまった" 2026年8月3日

ピエ
ピエ
@pie_202
2026年8月3日
深い穴に落ちてしまった
深い穴に落ちてしまった
イバン・レピラ,
白川貴子
ちいかわの「穴に落ちた」の話をアニメで見ていて、ふと思い出したので引っ張り出してきて読んだ(この本はちいかわと特に関係はない)。 深い穴に落ちてしまった兄弟が、脱出を試みる話。 泥水をすすり、木の根をかじり、ミミズやウジをご馳走のように食べ、兄弟が何とか生き延びようとしながらも弱っていく描写には息が詰まる。 しかし、体が強く専制的で現実主義者の兄と、ひ弱で夢見がちな弟という対照的な二人の会話には、妙に引き込まれてぐいぐいと読んでしまう。 素数のみが振られた章番号には理由があり、本文には暗号が隠されているそうだが、ただ物語を追うだけの私には相変わらず何も分からない。次に読む時に考えてみよう…とは初読の時にも思った気がする。 原題は"El Niño Que Robó El Caballo De Atila"(アッティラ王の馬を盗んだ少年)だが、これは31章で錯乱した弟が語る話か。あとがきでヒントとして挙げられた「数字にはひとつひとつ、対応する言葉がある」という話もしているので、この章がキーとなるのだろうか…。 ところで、裏表紙のあらすじには「力強い感動をもたらす」や「暗闇で生きるあなたに捧げる」などと書いてあるが、寓話風の小説にこの手の紹介が付いていると途端に安っぽく感じてしまうのは私だけだろうか(『アルケミスト』然り、『星の王子さま』然り)。 確か川野芽生が読んでいたのを見て面白そうだと手に取ったのだが、このあらすじを見て買うか躊躇ったのを覚えている。私は「感動すること」自体に何の価値も感じないが、この本は何度読んでも面白いので結果的に買ってよかった。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved