powder0311
@powder0311
2026年8月3日
台湾漫遊鉄道のふたり
三浦裕子,
楊双子
読み終わった
ライトな作品。戦中の台湾を舞台にした「内地(日本)」人と「本島(台湾)」人の物語なので自然、全体を通してかすかな緊張感がある。現代日本人には、なかなかこの距離感は掴みにくい。大陸系のホーローや客家と原住民族と定義された人々の差、その上に島を占領し同化政策を進める日本という新たな差別のレイヤーが重なろうとしている。
だから甘いだけの話ではない。苦味がその味の中心にある。ただし、その苦さを感じ取れるかは読者に委ねられている。たとえば「国旗に対する不敬罪」を立法されるのを呑気に素通りする人には意味が不明だろう。
また余談だけど、『ミスター味っ子』や『将太の寿司』の作者がたどり着いた結論のひとつに、究極の美食家とは底無しの健啖家なのでは、というテーマの『喰いタン』がある。青山先生にはその系譜を感じる