
ちゃせん
@arbata_caj
2026年8月3日
(新装版)石垣りん詩集
石垣りん
読み終わった
読書日記
戦争の時代を生き抜き、父と継母、弟たちを抱えて一家の大黒柱として働きながら詩を書いた石垣りんの詩集。この人の詩は高校生のときのワークかなにかで読んで以来印象に残っているのだが、感情的にならずどこか冷徹な目線で語りながら、抑圧されたものや怒り、生活というものの生々しさ、生きることのグロテスクさのようなものを見据えているような感覚がある。
平易なことばで語られる詩を読みながら、ときどき抜身の刃を押し当てられたようなぞくりとした寒気を覚えたりする。家というものに苦しみ、戦争に苦しみながら、それをこうした形で作品とする底知れない強さ。一読しただけではわからない魅力とおそろしさがある気がした。
このご時世のこの8月に読む意味があった、そんな一冊。
