海を渡る "リカバリー・カバヒコ" 2026年8月4日

リカバリー・カバヒコ
どのお話にも、今までの人生で感じたことがある気持ちが細やかに書かれていて、自分の人生に重ねながら読み進めた。自分に対してひやりと冷たい気持ちを抱いたこと、人との関係で塞ぎ込んでしまったこと、認めたくないことから目を逸らして体も心も壊れそうになったこと。 どのお話の主人公たちも、最後には勇気を出して1歩踏み出し、それぞれのよりよい方向に向かって解決していくさまを見て、羨ましい、私にはできなかったな、という気持ちが渦巻いた。カバヒコみたいな存在が私にもあったら、と。 読了後、表紙のカバヒコを眺めながら、晴れ晴れとした主人公たちを思い浮かべてみる。最初は、いいなあ、すごいなあ、私にもそんな勇気があったら、とモヤモヤが浮かんできていた。でも途中で気づいた。あれ?君だって、自分で考えて1歩踏み出したことあるよ。納得するまで向き合ったこともあるよ。表紙のカバヒコがそんなふうに語りかけてきた気がした。できなかったことばかりに目を向けてしまうのは私の悪い癖だ。本当は私のために私が努力したことがたくさんある。できなかったことの数だけ、できたこともあるよ、そう気づいた。 私もカバヒコに助けてもらったみたい。
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