しょくあり "流浪の月" 2026年8月4日

流浪の月
流浪の月
凪良ゆう
互いに性的交渉を好まない恋愛関係のようにも思えたが、本人たちはこのような表現を否定するだろうし、やはり外野が当人たちを勝手な憶測と偏見で関係性に名前をつけてしまうのは良くないなと感じた。 また、親と子の関係性についても考えさせられた。常に機嫌がいいが自由奔放で子供を1人にさせてしまう親と、不自由なく育ててくれるものの世間の目や常識に囚われてしまう親。この本に出てくる「親」は一般的な良き親というよりも、親も一人の人間なんだということを思わせるような欠点のある人ばかりだったように思う。それがもたらす子供の生きづらさをしっかりとリアルなものとして描いていた。文と更紗、梨花は互いの心の穴を埋められるような存在に出会えたが、自分の心の穴を自覚できず暴力で訴えることしか出来なかった亮が取り残されてしまったのは因果応報と言うべきなのかもしれないが少し寂しい結末だったかもしれない。
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