
イシイルカ
@ishiiruka0421
1900年1月1日
マチネの終わりに
平野啓一郎
読み終わった
十分に分別ある大人同士の恋愛というものが、どういうふうに、周囲の雑音から逃れて発展するものなのだろうかという興味で読みすすめる。
ひとつの言葉の意味とか、ニュアンスとか、タイミングとか。
色んな要素が複雑に絡み合うその機微はなんとももどかしく、そして尊い。
愛し合う二人を引き裂く醜い嫉妬ゆえの幼稚な悪意。
偽メールにより生まれる誤解とすれ違い、もどかしい気持ちのやりとりがあまりにも切ない。
そして読者としてそれだけは勘弁してくれと願っていた三谷との結婚。洋子とリチャードとの復縁よりも遥かにショックを受ける。
2年という長い時間をかけて徐々に蒔野が壊れていく、明らかに駄目になっていく姿を見るのは辛い。
ボタンの掛け違いに次ぐ掛け違い。
皮肉な現実の様相に、翻弄されている二人。
正直言って、主人公の二人を始め、どの登場人物の考えていることも自分には理解し難いし、感情の起伏も、その行動原理に至ってはもっと分からない。
自らを裏切り、くだらない嫉妬によって愛し合っている二人の間を引き裂いて自分のものにするという卑劣な所業を、その後献身的な愛を受けたからといってそうですか、と許してしまえるものなのか。
なるほどねえ、へえ、そういうもんなのか、という感想。
大人の恋愛って難しいんだなあ。
2025/12/25








