マチネの終わりに
162件の記録
- ぎんこ@ginko002026年7月8日読み終わったたぶん、20代に読んでいたら全員にイライラしていた。30代後半に読んだから、人間は醜い部分もうまくいかないことも臆病な心もあるからしょうがないと思えた。ただラストは20代ならああ綺麗な再会だなあ、お互い会おうと思えてよかったなあだったが、30代だとこの後はどうする気だと勘繰ってしまう。捨ててはいけないものがあるはずだ。しかしそこで全て捨てられる相手をこの先好きでいられるか。

篠井@shinoi2026年6月12日読み終わったこれは単なる『恋愛小説』ではない、と感じた。 「悲劇について、古典悲劇が運命劇であるのに対して、近代の悲劇は性格劇だと言われるだろう?」(379頁より引用)というのがこの本に於ける恋愛を端的に言い表した言葉なのではないか。実際のところこの本を読むときに重要なのは、蒔野と洋子のラブ・ストーリーだけではなくて、両者の人生における葛藤やしがらみであるし、どこまでも『性格』の話だったのではないかな。

あゆゆ@ayuyureads2026年6月7日読み終わった@ 自宅何より気になったのは、 「その後の二人は、どうするのだろうか?」 それぞれの周りの人間関係はどうなるのか。 人生は続いていく。 本当のことを、本質を、知る前と知った後では、知らない前には戻れない。 自分勝手な人は、好き勝手に自分のやりたいように動く。 誠実な人は、それぞれの思惑に絡めとられた後、どのように思い、行動するのか… 人生の後半戦に立った時、 あなたなら、どうしますか? と問われているようにも思えた。









綾鷹@ayataka2026年5月31日天才クラシックギタリストの蒔野聡史と、ジャーナリストの小峰洋子。40代で出会い深く惹かれ合った二人は、周囲の嫉妬やテロ事件、あるすれ違いによって引き裂かれてしまう。長い年月と別々の結婚を経て、運命の歯車が再び回り出すまでの愛の軌跡を描く物語。 大人の恋、美しいイメージ。 そしてはっとするような言葉が沢山。 特に蒔野の「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」という言葉は心に残った。 蒔野も洋子も、報われなかった愛をそれぞれに認識し直していく。 2人とも自分の感情をぶつける訳ではなく、内省で再認識していく姿は、後悔も抱えて前に進む強さを感じた。 インテリ的で感情移入できない登場人物かなぁと最初は思ったが、そんな姿が魅力的で2人のこともこの物語も好きになった。 ・「いや、ヘンじゃないです、全然。音楽ってそういうものですよ。最初に提示された主題の行方を最後まで見届けた時、振り返ってそこに、どんな風景が広がっているのか? ベートーヴェンの日記に、『夕べにすべてを見とどけること。』っていう謎めいた一文があるんです。ドイツ語の原文は、何だったかな。洋子さんに訊けば、どういう意味か教えてもらえるんだろうけど、・・・・・・あれは、そういうことなんじゃないかなと思うんです。 展開を通じて、そうか、あの主題にはこんなポテンシャルがあったのかと気がつく。そうすると、もうそのテーマは、最初と同じようには聞こえない。花の姿を知らないまま眺めた蕾は、知ってからは、振り返った記憶の中で、もう同じ蕾じゃない。音楽は、未来に向かって一直線に前進するだけじゃなくて、絶えずこんなふうに、過去に向かっても広がっていく。そういうことが理解できなければ、フーガなんて形式の面白さは、さっぱりわからないですから。」 蒔野はそう言うと、少し間を取ってから言った。 「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」 ・『ーー生きることと引き替えに、現代人は、際限もないうるささに耐えてる。音ばかりじゃない。映像も、匂いも、味も、ひょっとすると、ぬくもりのようなものでさえも。 …・・•何もかもが、我先にと五感に殺到してきては、その存在をめいっぱいがなり立てて主張している。・・・・社会はそれでも飽き足らずに、個人の時間感覚を破裂させてでも、更にもっとと詰め込んでくる。堪ったもんじゃない。・・・・・・人間の疲労。これは、歴史的な、決定的な変化なんじゃないか?人類は今後、未来永劫、疲れた存在であり続ける。 疲労が、人間を他の動物から区別する特徴になる?誰もが、機械だの、コンピューターだののテンポに巻き込まれて、五感を喧噪に直接揉みしだかれながら、毎日をフーフー言って生きている。痛ましいほど必死に。そうしてほとんど、死によってしか齏されない完全な静寂。・・・・・ ・僕は、君のやりたいことを最大限、尊重してきた。ただ、ひとつの意見として聴いてほしい。君は一体、自分に対して厳しすぎるよ。誰が見たって、十分すぎるほどのことをしてる!君は小同僚のジャーナリストが、イラクに行ったことがないというだけでいその資質を疑ったりするかい?しないよ、決して。それは、必要条件じゃない。 それでも君は今、イラクにいる。そしてもっと何か出来たんじゃないかって悩んでる。 それは、自分の能力っていうより、人間の能力自体を買い被りすぎてるよ。人類は、生物としていせいぜい歩いて移動できる程度の環境の中で進化してきたんだくこんな、地現全体がリアルタイムでリンクされてる状況なんて中もう一個人のポテンシャルをとわくに超えてしまってる。だったら、自分が生き抜くために最適の環境を選択して、それを自分の世界とするしかない。その内側で幸福を願うしかないじゃないか。違う? 君は、決して世界の不幸に目を瞑ってはいない。進んで関与した。誰にでも出来ることじゃない。あとはお他の人に責任を果たしてもらえば良いさ。・・・・・・ ・なるほど、恋の効能は、人を謙虚にさせることだった。年齢とともに人が恋愛から遠さかってしまうのは、愛したいという情熱の枯渇より、愛されるために自分に何が欠けているのかという、十代の頃ならば誰もが知っているあの澄んだ自意識の煩悶を鈍化させてしまうからである。 美しくないから、快活でないから、自分は愛されないのだという孤独を、仕事や趣味といった取柄は、そんなことはないと簡単に慰めてしまう。そうして人は、ただ、あの人に愛されるために美しくありたい、快活でありたいと切々と夢見ることを忘れてしまう。しかし、あの人に値する存在でありたいと願わないとするなら、恋とは一体、何だろうか? ・「難しいことはわかってる。でも、出会ってしまったから。その事実は、なかったことには出来ない。小峰洋子という一人の人間が、存在しなかった人生というのは、もう非現実なんだよ。俺が生きているこの現実には、洋子さんが存在している。そして、すぐ側で、存在し続けてほしいと思ってる。毎日こうして向かい合って、食事をしながら話をして、・・・・・・」 「わたしと結婚して、子供を育ててって生活を、蒔野さん、現実的に考えられる?それがこの関係のための正しい答えなのかしら?」 打算的だとは自覚しながらも、洋子はそれを確かめてみずにはいられなかった。 蒔野は、ほとんど諦念の響きさえある声で、少し間を置いてから言った。 「洋子さんを愛してしまってるというのも、俺の人生の現実なんだよ。洋子さんを愛さなかった俺というのは、もうどこにも存在しない、非現実なんだ。」 ・孤独というのは、つまりは、この世界への影響力の久如の意識だった。自分の存在が、他者に対して、まったく影響を持ち得ないということ。持ち得なかったと知ること。 同時代に対する水平的な影響力だけでなく、次の時代への時間的な、垂直的な影響力。それが、他者の存在のどこを探ってみても、見出せないということ。 ・彼は、洋子が真剣に考えている時の表情が好きだった。彼女の人生に対する真面目さを愛していた。相手に対する答えは、常に同時に自分自身に対する答えでもあらねばならない。そう信じている風の彼女の誠実さに、強く心惹かれていた。 ・戦争は、それは、誰が誰に何をしたかっていう問題は決して蔑ろに出来ないけど、その上で"人類”っていう見地もあるでしょう?人間として、すべきこと、すべきでなかったことっていう。他と比べて、自分はまだマシだったとかー自分の国はマシだったとかーそういう相対的な見方は、所詮は加害者同士の醜い目配せよ。わたしはそういうの、どうしても許せないの。被害者っていうのは、決して相対化されない、絶対的な存在でしょう?長崎の原爆とロンドンの空襲とを比べて、どっちも酷かったんだから、もう言わないことにしましょうなんてことには、決してならない。そうしてはいけない。やっぱり、被害者に対しては、人類っていう見地がどうしても不可になってくる。ーそういう発想自体が、ヨーロッパ的だって言われれば、そうなのかもしれないけど、そこから先の議論は、わたしは興味がないの。 ・「あなたにとって、今彼女が必要なら!しかも、その存在に愛を感じているのなら、一緒に生活することは決して悪いことではありませんよ。ただし、彼女に比べれば、自分はさしたる問題を抱えていないはずだと、苦しみを押さえ込もうとするのはよくないです。あなたは、戦争に行ってきたんですよ。その体験を、何か耐えられること、普通は克服できることと考えるのは、あなたが取材を通じて考えてきたこととは、違うんじゃないですか?」 洋子は、その言葉にハッとして唇を噛むと、自分が涙ぐみそうになるのに驚いた。そして、大きく息を吐くと、同意するように頷いた。 「そうですね。・・・弱い立場の人が、どうして自分を責めがちなのか、よくわかった気がします。自尊心のせいなんでしょうか?」 「それもあるでしょう。自尊感情だって、とても大事なものですから。戦争そのものが、最初から人間の耐性の限界を超える経験なのですから、平気で日常に復帰できるとは考えるべきじゃないです。」 「どうして同じ夢を何度も見るのか、・・・・自分なりに本を読んだりして、考えてたんです。あれは一体、何だったのか、その意味を言語化できれば、反復は治まるんじゃないか。決して、あの出来事を思い出させるジャリーラを遠ざけろというメッセージではないはずだ、と。」 「不安夢の説明は、なかなか難しいです。もう二度と、同じ経験はしてくれるなという警告の意味はあるでしょう。あなた自身が、設定値が過敏なセンサーのようになっていますから、ただのアラブ系移民がテロリストではないことなど明らかであっても、警報はやはり鳴ってしまうんです。今の不安な状態では、あまり分析的に考えすぎないことです。あなたみたいに、自分は大したことはないはずだと思い込もうとしている人に対して、からだの方が、冗談じゃない、こんなに傷ついているじゃないか!と訴えようとしているのかもしれない。その警告を発する回路が一旦設定されてしまうと、なかなか解除できないのが厄介なところです。」「止まるのを待つしかないんですか?」 「薬で不安を鎮めながら、生活を安定させてゆくことで状況は改善します。悲観しないで。必ずよくなります。元の自分に戻ろうとするのではなくて、体験後の自分を、受け容れ可能なかたちで作っていくことが出来れば、症状はやがて消えていくでしょう。」 「過去は変えられる、ということですか?」医師は一瞬、その意味を考えようとするような間を置いてから、「そう、あなた自身の今後の生活によって。良い表現ですね。」と頷いた。 洋子はその日、一番穏やかな表情になって、「「わたしが今、一番好きな人が、教えてくれた言葉なんです。」と言った。 ・蒔野と会話を交わしたあとには、いつも胸に、自分が束の間、快活であり得たことの余韻が、熱となって残っていた。他の誰と喋っていても、あんなふうに笑みが絶えないということはなく、彼との会話のどこを探してみても、自分が心から話したいこと、聴きたいこと以外には、何一つ見つからなかった。 洋子はそういう、彼と一緒にいる時の自分に、人生でこれまでに知らなかった類の愛着を感じていた。自分は、こんなふうに生きられるのだと教えられた気がした。それは、他の誰と、どんな場所にいた時の自分よりも心地良く、部屋に一人でいる時でさえ、彼がすぐ側にいることを考えて、ただその自分でいたかった。 彼を失うということは、つまりは、そういう自分を、これからはもう生きることが出来ないということだった。ただ思い出の中でだけしか。!そして、その「穴が空いたような」心の空白に、今は止め処もなく寂しさが染み出している。 ・洋子は、健康でないということの劣等感を、今ほど身に染みて感じたことはなかった。 その恥ずかしいという感覚はまったく間違っていて、自分がもし、病身の友人からそんなことを聞かされたならば、「どうして?何も恥ずかしいことなんかないでしょう?」と首を傾げながら励ますに違いなかった。 彼女は、そういうかつての自分に、健康な人間ならではの微慢な眩しさを感じた。 同情されたくないというような、強い自意識の抵抗ではなかった。ただ、発作に襲われてパニックに陥っているような無様な姿を、蒔野には見てほしくなかったのだった。 しかし、そんな関係が本当に愛の名に値するのだろうか?結局、自分たちは、そのまだ遥か手前にまでしか、辿り着いていなかったのではあるまいか。 ・アポロの隊員が月から眺めた地球の映像を見ながら、蒔野は、この広い惑星の上で、洋子に出会うための確率といったようなことを考えた。それは、人為的には決して実現不可能な出来事であり、しかし、その得然を、まるで必然であるかのように繋ぎ止めておくために、人間には、愛という手段が与えられているのではないか。 祖父江が倒れた夜のすれ違いから、別れに至った数日間へと記憶は広がり、更に出会ってからの十カ月間、まだ高校生だった頃の自分の演奏を彼女が初めてパリで聴いて以来の二十年間、そして、二人が生きてきた四十年ほど、それぞれの両親が出会い、愛し合った過去、その彼らがまた、生まれ、成長した年月、・・・・・と、彼はその暗闇に浮かぶ地球を見つめながら、時の流れをぼんやりと考えた。 遇然そのものは、善とも悪とも定められないはずだった。しかし、いずれにせよ、そのどこかで、ほんの少し何かが違っていたならば、世界は今のような姿をしておらず、自分は洋子と出会うことなく、そもそも二人は、存在さえしていなかったのかもしれない。 ・洋子は、「生存者の罪悪感 survivor's guilt」と呼ばれる心理学の用語の話をした。アメリカでは、9・11以降、再び注目され、最近では、イラクやアフガニスタンからの帰還兵のPTSDに関連して、時折、言及されることがあった。 多く生命が失われる戦争や自然災害、事故などを経験し、九死に一生を得た生存者が、その後、自分だけが助かったという幸運を喜ぶのではなく、むしろ激しい苦悩に苛まれ、時にはせっかくのその命を自ら絶ってしまうという逆説的な現象で、洋子は、ジャリーラに対しては米兵の例は避けー彼女のアメリカへの憎悪は、イラクにいた頃よりも募っていたし、むしろホロコーストや広島、長崎の原爆の生存者たちを例に挙げて説明した。 洋子は初めて、自分の母親もまた、実は長崎で被爆していることを語った。ジャリーラは、その告白に衝撃を受け、洋子に対し、縋りつくような共感を示した。母の場合は、生き残ったということもさることながら、長崎から逃げてしまったということも負い目となったという話をして、不合理だが、死者や死者の間近にいる者たちが経験できない幸福は、生存者にとっては、しばしば、自己への町責の原因になるのだと言った。 「誰かを見殺しにしたとか、身代わりにさせたとか、戦闘で実際に人を殺したとか、そういう具体的な経験がなくても、生き残ったっていう事実自体、やっぱり人を苦しませるものなのね。他の人ではなく、自分が生き残ったことには、何か意味があるはずだって考えて、それが見つからないっていうことは、・・・・・・あなたの経験とは比較にならないけれど、わたし自身も、それはわかる。」 ・あんなに正直で善良な人が、こんなにも早くその生を取り上げられてしまう一方で、自分は何事もなく、平穏な生を許されている。自分の犯したような酷い罪を、武知はきっと、一度も犯したことがなかっただろう。にも拘らず、自分はその報いどころか、なぜか奇跡のように願いが叶って、蒔野の愛だけでなく、今やその子供までをも授かっている。 早苗は、そのおかいさの中に生きていた。 運命とは、幸福であろうと、不幸であろうと、「なぜか?」と問われるべき何かである。そして、答えのわからぬ当人は、いずれにせよ、自分がそれに値するからなのだろうかと考えぬわけにはいかなかった。 ・自責の念を、妊娠中の不安な精神状態が倍化させた。 早苗は、洋子に対して口にした「正しく生きることが、わたしの人生の目的じゃないんです。わたしの人生の目的は、夫なんです!」という言葉を、戸惑いがちに振り返った。明らかに、それは言い過ぎで、そんなことを、常日頃から考えていたわけではなく、洋子に問い詰められて、咄嗟に口にしたことだった。 そう、洋子は早苗にとって、いつでも深く問いかけてくる存在だった。何を?自分という人間そのものについてを。彼女を意識する度に、早苗は、胸を押さえつけられるょうな劣等感に苦しんだ。実際に洋子と会話をしたのは、四年前の一度きりで、その時彼女は、むしろこちらの無理解に対して、優しく譲歩さえしていたはずだった。 にも拘らず、早苗の心に刺さった洋子の記憶は、水晶の分片のように無慈悲なまでに透徹していた。そして、その光に照らされると、彼女は酷く焦って、決まって本当の自分よりも悪く振る舞ってしまうのだった。 ・早苗のしたことは軽蔑していたが、彼女本人を恨むというよりは、人生そのものに対する虚無感の方が強かった。ジャーナリストとしては、もっと理不尽で、もっと過酷な困難を生きる人々を、これまで散々取材してきた。自分も、彼らと地続きの同じ世界を生きている。そうした発想は、なるほど、感情生活に一種の粗雑さを招きかねなかった。 どんな体験も、戦地と比べ出せば、「まだマシだ」という一言で片付けられてしまう。 しかも彼女は今、そうした場所への関与を強めつつある。それでも、悲哀は悲哀として、彼女の手計に残り続けていた。 ・「お前の意識の問題じゃない。一体、何が今日ー昨日でも明日でもなくーの場所まで連れてきた?何がお前を今ここに存在させている?もし今ここで誰かが銃を乱射したなら、問題はその事実じゃないのか?<ヴェニスに死す)のアッシェンバッハにせよ、タッジオを追っているつもりで、本当は追われていたんだよ。」「そこまで言うのなら、どの道わたしには、自分の運命を避けるべき手立てもないでしょう?」 ・「自由意志というのは、未来に対してはなくてはならない希望だ。自分には、何かが出来るはずだと、人間はじる必要がある。そうだね?しかし洋子、だからこそ、過去に対しては侮根となる。何か出来たはずではなかったか、と。運命論の方が、慰めになることもある。」 洋子は、父の目が、深い眼窩の奥で、引き絞られるようにして力を帯びたのを認めた。 そして、「そうね。・・・・・よくわかる、その話は。現在はだから、過去と未来との矛盾そのものね。」と頷いた。父が念頭に置いているのは、凄惨な紛争を経験し、解体された故国ユーゴスラヴィアの歴史であるはずだったが、洋子の胸を咄嗟に過ったのは、もっと遥かに小さな、「悲劇」とも名づけようのない、私的な記憶だった ・「リチャードとも、そういう話を随分としたのよ。グローバル化されたこの世界の巨大なシステムは、人間の不確定性を出来るだけ縮減して、予測的に織り込みながら、ただ、遅滞なく機能し続けることだけを目的にしている。紛争でさえ、当然起きることとして前提としながら。善行にせよ、悪行にせよ、人間一人の影響力が、社会全体の中で、一体何になるって。」「お前はどう思う?」 「・・・・・・わからない。揺れてるっていうのが、本当のところかしら。矛盾したことを言ってる気がする、時と場合によって。 誰も行動しなければ、この世界が動かないのは 事実だけど、お父さんが言うみたいに、人間が自分で考えて行動しなくても良いように、この世界はどんどん自動化されていってるから。車の運転が完全に自動化されれば、乗ってる人間のすることは、みんな余計なこと”になるでしょうね。或いは、織り込み済みのエラーか。・・・・・インターネットみたいな便利なものが登場して、そのお陰で遠くの人とも顔を見ながら会話が出来て、心を通い合わせることが出来るようになった。その一方で、悪用することだって出来る。でも、すべてはコミュニケーションそのものが自己目的化されたシステムの中で起きる、予想可能な止細なトラブルに過ぎなくて、そこで人の心が傷つこうと、誰かと誰かとの関係が絶たれてしまおうと、システムそのものの存続にまでは影響を及ぼさない。幸福や不幸を、誰のお陰で誰のせいだって考えようとしても、途方に暮れるところがあるわね。自分自身も含めて。・・・・・・」
ざわ@17_36_722026年5月26日読み終わった大人の慎重な恋の中では、子供っぽく性急なわがままが勝つこともある。 言葉が研ぎ澄まされて、ギターの音と共に胸に残った。 「しかし、あの人に値する存在でありたいと願わないとするなら、恋とは一体、何だろうか?」 「尊ばれないことは忘れ去られる。これは、我ら人類の最も美しい掟の一つだ。」


Corps Revive@btbjpcp2026年5月22日読み終わった本当に、本当にこの本は何度読んでも美しい。 様々な問題が重奏しつつ、しかしそれこそが人生だなのだと考えずにはいられない。 新しく「索漠」という語彙を得た。 蒔野はもとい、今回はより洋子に寄り添って読んだ。 このタイミングでこの本を読み、読了したその翌日、晴れた午後にまた彼女に会ってしまったのは偶然なのだろうか?

Kiko@kiko_librolibra2026年5月12日読み終わった過去は変えられる。平野さんと言えばコレ!な作品で、手に入れてから溶かすように大事に読み始めたけど、普段恋愛系を読まないせいなのか、文学っぽさや専門的な話も多く少し読みづらさを感じた。なんとなく、蒔野と洋子はくっついてたとしてもうまくいかなくなってたんじゃないかなぁと思うので、これでよかったのではと思った。愛する人に愛されるのは素晴らしいことだけど、それが必ずしも幸せをもたらすかと言ったらそうでもないのかな、と思ったり。また読み直すであろう本。
Kiko@kiko_librolibra2026年5月10日まだ読んでる気づいたらもう1ヶ月くらい経ってる。今ほとんどクライマックスなんだけど、恋愛小説普段読まなさすぎて、あまり世間の評判ほどの良さを感じられない…とりあえず明日には読み終わる。
ピカリ@uyghutfhirdgu2026年4月11日読み終わった会った回数なんかでは測れない。こんな風に人を好きになることはあると思った。そういうときはお互いを引き合うものなのだろう。 ずっと一緒に過ごしていたなら、上手くはいかなかったのかもしれなくはないけど、でもこの小説の二人においては他の人では代わりの効かない特別な愛情が消えることはないと思えた。 余韻に浸っていたい。 映画も観たい。


ぱん🍞@panga_tabetai2026年4月4日読み終わった再読。 といってもほとんど内容を忘れていて、良い小説だった、という記憶しかなかった。今改めて読んでみて、戦争のこと、なぜ自分だけが生きているのか、運命論なのか自由選択なのか、なぜこうなってしまったのか、そういう人間の原始的な問いみたいなのが詰め込まれている作品だった。 3回しか会っていない蒔野と洋子。お互いが惹かれあって、すれ違う。 すれ違ってこの世界では結ばれることのなかった2人かもしれないが、それでも私たちの知らない世界で結ばれるかもしれない。そうあって欲しいと願うら。 「未来は常に過去を変えている」 最後に出会う未来があったからこそ、過去の出来事は少しずつ変わっている。変えられている。 出会って知ったから、出会わなかった人生はもう非現実、というのはすごく当たり前のことを言っているようで、でもあんまり考えてこなかったことだった。今まで出会った人、全ての人から私は少なからず影響を受けていて、出会わなかった人生というのはあり得ない。
鷲津@Washizu_m2026年4月1日わたしの本棚好きな言葉にまた会いたくなって、この本を手に取りました テーマでもあるこの言葉が好きです 『人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。』 この本が語る「大人の恋」、正直それについては今でも良く分からない。でも…誰かをずっと想い続ける。そんな人の存在が人生を豊かにする…私はそう信じている





MAYO@mayomaruma2026年3月19日読み終わったこれは…………すっごいいろんな気持ちになったな……………。 途中まで「何の話?」と思いながら読んでいたけど、多分、サバイバーズ・ギルトがメインの主題なんじゃないかと個人的には思った。あとは運命論とかかなー。過去を変えるっていうのも、あるか。 主題が何かが掴めると、すごく読みやすかった。 平野啓一郎さん初めて読んだけど、文章がすごくエレガントで良かった。 それはそうと途中で苛つきすぎて、舌打ちしながら読んでました。最後まで憤りは収まりませんでした。gg。 40代くらいになったらまた読みたいな。

- 本の虫になりたいひと@reaaaads38692026年3月11日読み終わった私は「ある男」の方が好きだ。 この本はロマンチックすぎる。ヒーローとヒロインが別世界の人間で、別次元の恋愛をしている。低俗な世を生きる私にとってはイマイチ理解できなかった。 もっと歳を取れば分かることもあるだろうか? 今の私には刺さらなかったが、客観的にみて完成された小説だと思う。


なお@nao_reading512026年3月1日読み終わった平野啓一郎が描く相反する感情の美しさ クラシックギタリストの蒔野と、ジャーナリストの洋子。異なる世界に生きる二人の恋愛を描いたこの物語は、クラシックギターの旋律に溢れ、全編に音楽が流れているような作品だ。舞台はパリやニューヨークなど華やかな都市を横断し、読み進めるうちにまるで演奏会の余韻に浸るような感覚! この作品がとりわけ印象深かったのは、人間の感情の機微を丁寧に掬い取っているところだ。蒔野のマネージャー三谷早苗は、嫉妬心から二人の仲を引き裂きながら、後にその罪悪感と向き合い贖罪しようとする。悪意と後悔、自己正当化と償いの義務感が一人の人間の中に同時に宿っている。三谷のしたことには正直ひいたが、その感情の複雑さを平野啓一郎は納得感のあるワードチョイスで自然に描き出している。人間はどんなに一貫性があるように見えても、その内側は矛盾だらけだ。三谷も、蒔野も、洋子も。そのリアルさが読むほどに深く刺さってくる。 もう一つ心に残ったのは、人と人の関係性をアポロの軌道に例えた表現だ。軌道が少しでもずれていたら月に到達しなかったかもしれない。その緊張感が、二人の仲が深まるかどうかという展開と重なる。ある一言、ある一瞬が軌道を決定的に変えてしまう。科学者のような冷徹な視点で人間関係を語るその言葉が平野さんらしいなと思う。 この比喩を読んだとき思ったのは、小学校の出席番号が近いというだけで大人になっても仲良くいられる友人は、実はとんでもない奇跡の産物なのかもしれない、ということ! 偶然あいうえお順が近く、同じ教室になり、声をかけ合い、共通の話題で笑い合える。それ自体がすでにミラクルだし、確率で言うと1万分の1とかのレベル。 平野はこの小説の中で恋愛関係が深まることを奇跡と表現していたが、それは恋愛に限った話ではなく、人間関係そのものすべてに当てはまるように思う。奇跡とタイミング、タイミングと縁。人と人の出会いとは、運命の悪戯なのかもしれない。そう思うと、身近な縁のひとつひとつがまったく違う輝きを帯びてくる。 この物語は2019年に映画化もされており、蒔野を福山雅治、洋子を石田ゆり子が演じている。石田ゆり子の知的な雰囲気と可憐さが洋子にぴったりだと思うので、映画版もぜひ観てみたいと思っている。 『マチネの終わりに』は、恋愛小説でありながら、人と人が出会うことの不思議さを深く問いかける作品だった。平野啓一郎は、やはりいい作家だ。


なつまる@jinbe17082026年2月16日読み終わった二人の出会いの夜に語り合った「未来は常に過去を変えてる」。これこそが、この作品の柱になっているように思う。 この時に蒔野と洋子はお互いに、自分の心臓を半分ずつ交換して預けてしまったのかもしれない。自分が生き続ける限り、この心臓が止まる最後まで、彼らは自分の中で彼(彼女)と共にあるのだと。 分別のある、成熟した大人同士だからこそ、相手を思う気持ちといくらかの諦観が引き際をわきまえさせてしまい、切ない。 心から共鳴し、呼応し合える喜びに溢れた二人が会話をもっともっと読みたかったが故に、早苗が犯した罪は許せない。最後まで早苗への嫌悪感が消えないくらい、どっぷりとこの世界に浸ることのできる素敵な作品だった。




おみかん@omikan2026年2月14日読み終わった本を読む悦楽を存分に堪能した。平野啓一郎はすごいなぁ。力量が段違いだと思う。引き込まれ考えさせられ聡と洋子と一緒に生きた。 ラストシーンの私の解釈は、2人は恋愛からもう一段高いステージで出会い直したのではないか。現実の世界で一緒になるかならないかを超えて、もう何があっても別れないんじゃないかな。

- こうた@spn3452026年1月28日読み終わった「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」 追いコンの時に感じたあれだ。 「恋の効能は人を謙虚にさせることだった。年齢とともに人が恋愛から遠ざかってしまうのは、愛したいという情熱の枯渇より、愛されるために自分に何が欠けているのかという、十代の頃ならば誰もが知っているあの澄んだ自意識の煩悶を鈍化させてしまうから。美しくないから快活でないから自分は愛されないのだという孤独を、仕事や趣味といった取柄は、そんなことないと簡単に慰めてしまう。ただあの人に愛されるために美しくなりたいと夢見ることを忘れてしまう。」 「孤独というのは、つまりは、この世界への影響力の欠如の意識だった。自分の存在が、他者に対して、まったく影響を持ち得ないということ。持ち得なかったということ。」 他者に積極的に影響されていきたいと思った。無理に影響されて言動にまで移さなくてもいい。相手の考えや価値観を尊重し、認めて、自分の中で咀嚼して、答え合わせをするように送り返したい。 人が一緒にいる理由とか、「共に生きる感覚」「主語が1以上になる感覚」ってこれなんじゃないかな。お互いに少しばかりか、影響を与え合って認め合っているという実感こそ、孤独感を消し、帰属感(ここにいても大丈夫なんだ)という安心感を生み出すことができる。 社内でもコミュニケーションでも大事にしたい。「他者への影響実感⇆帰属感/孤独感」の公式ならば、新卒は圧倒的に孤独になる。 弊社に入社する方々は、学生時代おそらく大変素敵な活動をして、他者に沢山の素敵な影響を与えてきた。それが社会人になると、分厚い社会の1番下の1枚になる。何も出来ないひよこの鳴き声を聞いてくれる人は少ない。他者への影響力という観点では100点から一気にマイナスへ落ちる。だからこそ、きっと沢山の新卒が孤独感で苦しんでいそうだな。 そんな時自分は、ちゃんと考えや意見を尊重し影響される人でありたい。「今日実は〇〇から学んだことがあってさ」「その考えいいね、新しい!ありがとう!」こんな言葉を大事にしたい。無理にはちゃうから、心からそう思える状態・人でありたいな。 少しでも孤独感を減らし、帰属感を溢れて出社できる人を増やせる人でありたいな。 洋子の決断 罪悪感に浸ることすらどこか偽善的に感じるほど、縋るように牧野を想った。 幸福とは、日々経験されるこの世界の表面に、それについて語るべき相手の顔がくっきりと示されることだった。 憤懣や悲哀でさえ、愛に供される媒介の資格を与えられていた。
yuki@yuki00462026年1月3日読み終わったかつて読んだ久しぶりに再読。 やっぱり1番好きな恋愛小説だなぁ。 時を経たらマネジャーの三谷さんのことも理解出来るかもなと思ったけど、やっぱり狡さと傲慢さが許せないかなぁ、、、笑 すごく思い合ってた愛し合ってた2人なのに運命の悪戯で引き裂かれてしまったところは人生の不条理さと切なさを感じずにはいられず胸が震えてしまう。 一度きりの人生で自分よりも相手のことを大切に思って、愛してるからこそ相手の人生を尊重して、関係を断つという選択を取るのが凄く共感出来て何にも言えないっす、、、



えび@robi_xiaoEB2025年12月16日読み終わった平野啓一郎「マチネの終わりに」#読了 大人の恋愛って、落ち着いて見えてもずっと綱渡り。好きだけでは越えられないタイミングと、“言えなかったこと”の積み重ね。そこを都合よく端折らず、悲劇として消費もしないから、読んでいるあいだずっ〜と美しかった。素晴らしい読了感です…



- セルジオ@sergio2025年10月25日読み終わった未来によって過去も変えられる。読み始めた初日に出てきた言葉に惹かれて読み進めています。小峰洋子さんがすてきで、言葉や仕草、情景描写、なにが彼女をすてきに感じさせるのだろうと思いながら。



- あいうえお@g4bhg9m2025年10月3日読み終わった本書は、才能あるギタリストの蒔野聡史と国際ジャーナリストの小峰洋子が、40代という人生の折り返し地点で出会い、互いに強く惹かれ会う姿を描いた物語です。 「最後の恋」と知っているがゆえの切なさが胸を打ちます。若いころの恋愛のように衝動的に動けず、社会的責任や周囲への配慮、過去の失敗への恐れが二人をすれ違わせていく。その慎重さや迷いが、逆に二人の感情の深さを際立たせ、大人の恋のリアルな苦さと美しさを感じさせます。 芸術や言葉の力が丁寧に描かれていて、読後には「時間を超えたつながり」や「諦めることと愛することの境界」について考えさせられる作品です。


- こた@kota0542025年9月25日読み終わった自分の中で最高な恋愛小説の1つになった! 牧野と洋子の最初の会食での会話が1本のツーと通った芯となっていて、終始心地良いくらい苦しいキュンキュンを感じながら読めた!分人もふんだんに使われていて、新書読みたくなったし、売れてる理由もわかった!おもしろい!




ごま@koalakko2025年9月20日読み終わったこちらも学生ぶりに再読。 登場人物は年齢もキャリアも全然違うけれど、一瞬で惹かれる相手、運命だと感じること、すれ違いは自分も経験があるので、思わず共感しながら読んだ。 お互い想い合っているのに、想い合っているがゆえにすれ違ってしまうのが側から読んでいるとなんとももどかしい!!笑 ラストはロマンチックで、じんわりと胸の中にきらきらが広がっていった。 未来は過去を変える、という考え方は救いだなと思う。
ぽっぽ@risu_pocchi2025年8月23日読み終わった1日の終わりに深くて大人な恋愛小説だった 途中苦しい場面が続いて読み進めるのが辛かった、、 登場人物の中で心の底から幸せを感じられている人はいなかった気がするし、自分の心の裡とは反対に生活はどんな形であれ進んでいくということを否応なしにも突きつけられた 引用だったり難しい話が多いからじっくり理解しながら読み進めた 最後の方に出てくるマルタとマリアの話が興味深い 愛とはその人のためにできることをなんでもやってあげることなのか、それともただ隣にいてその人の理解者でいることなのか、、 この本を読んで、自分にとっての幸せや、過去と現在の関係性について考えさせられた 自分の信念に従って洋子さんのように美しく生きたい








碧@Hellebore_4962025年7月24日読み終わった愛、芸術、世界情勢、PTSD、経済。恋愛小説であるものの様々なテーマが織り込まれていた。 高校生の頃に買って少し開き、以来ずっと本棚に仕舞われていた本。今読めたことを幸運と思う。 始まりの心地の良さに浸り、それを破壊する中盤にはかなり感情移入した。 過去と未来の一節はよく知られているから、それとは別に印象に残っている言葉を引用する。 「美しくないから、快活でないから、自分は愛されないのだという孤独を、仕事や趣味といった取柄は、そんなことはないと簡単に慰めてしまう。そうして人は、ただ、あの人に愛されるために美しくありたい、快活でありたいと切々と夢見ることを忘れてしまう。しかし、あの人に値する存在でありたいと願わないとするなら、恋とは一体、何だろうか?」


cの本棚@chiirice2025年7月6日読み終わった土日2日間で一気読み とてもよかった、溶ける 言葉のフレーズや話の展開、お話の終わりまで、芸術的すぎて余韻ある ハラハラ、ドキドキ、イライラ、(その他感情諸々)、感情揺さぶされまくりの小説だった

つのとしっぽ@horn_and_tail2025年7月6日読み終わったずっと積んでいた一冊。 お互いに相手を想うあまり、すれ違ってしまう蒔野と洋子にもどかしくも共感してしまう。離れても尚想い合っている相手と現世で巡り逢えることは奇跡に近い。ツインレイみたいなふたりだ。


cの本棚@chiirice2025年7月5日読み始めた@ 自宅なんと2023年11月23日にブックオフで購入してから、積読されていました📚🫢 職場の本仲間がみんな読了済みで、急に読みたい気持ちになりました しっとり進むストーリー。これからどうなっちゃうの…と気になって、するする読んでしまった 平野啓一郎さんの小説で一度挫折してしまい、それから読める自信なかったのだけど読み進められている 積読している間に、読める人間になれたみたい📖 成長を感じます

まめしばわんこ@uutan_mikky2025年5月15日かつて読んだ再読中冒頭部、他の誰にも分からない暗号のようなグレン・グールドについて交わしたやり取りがこの上なく甘くて好き。かつて交わした言葉、言われた言葉、言った言葉を擦り切れるほど再生して、あぁこれはオルゴールのように甘い、恋愛に満たないものなのだ。と思い出したこの本を再読して欲を満たす。


もちこ@mochi_books2025年3月12日読み終わったタイトルから醸し出される雰囲気の通り、ドラマチックでとても美しい物語だった。 序章にもあったけどスケールが大きすぎて共感できるところがあまりなくどう読んだらいいのかと思いながらひたすら文字を追っていった。 抱きしめたいとか触れたいとかよりも"会って話がしたかった"という表現がよく出てきたのが大人の恋愛という感じがした。 その人自体を思い出すより、ふとした時に言われた一言なんかを思い出す時の方が切なさ増す気がするな! 村上春樹さんが読書は登山に似ていると言っていたけど、初心者コースでも楽しめる本を書いてくれる作家さんは親切だなと思う。 クラシックの知識が皆無なので作中に出てくる曲全然わからなくて残念🥲映画の方も観てみたい 個人的なビジュアルのイメージは佐々木蔵之介と滝川クリステル💭







猫@mao10122025年3月8日かつて読んだ音楽や芸術は人を繋ぎ合わせる効力を持つものだと感じる。一度は熱烈に引き寄せられて離れてしまった二人が、数年ぶりに音楽の力を通じて再開するというのは非常に良かったな。 情熱的な恋愛というものは、一度の衝撃は大きくても持続性は少ないからこそ、月日を経て再び共鳴し合う(それも音楽というもののの繋がりで!)というのがロマンチックだった。



空白@shi_______ro_2025年1月7日読み終わったまた時間をおいて、年齢が少し上になった時に読むと違った印象になるかもしれなくて、ぜひ読み返したいと思う作品だった。 人は、美しい思い出で十二分に生きていけるのかもしれない。とても素敵な作品だった。
Corps Revive@btbjpcp2022年5月17日かつて読んだ時間軸(過去、未来、現在)の連関 実存と運命 「愛」とは、 芸術の本質、生業としての芸術 静寂を破る不要な創造的行為としての音楽 エスニシティと民族性、(ナショナル)アイデンティティ 被曝、差別、ラベリンググローバリズム 格差と貧困、ウォール街 資本主義社会において経済学者とはかくあるべきか? 色々なテーマが重層的に描かれ深く考えさせられる そして小説としても素晴らしい作品でした おススメです(小説>映画) イラク侵攻が1つの大きなテーマだったけど、中東事情の知識がなくてあまりピンとこなかったのが心残り あと、クラシックギターもいまいちわからん またいつか読み直したいな


cat-rose@sayaka-ralph1900年1月1日読み終わった映画は未だなのですけれど、映画のサントラ買ってしまった...再読でしたが、 音楽とともに読むとまた良いかも。クラシックギターの音色がする小説。 人物が鮮明で、生きている。風景が眼に浮かぶ。ヨーロッパ、中東、日本。 今の時代だからこそ、また読みたいかもしれないし お勧めです。


- planetoshi@planetoshi1900年1月1日かつて読んだ話の流れで、自分の感情のアップダウンが激しくなる本だったから、少し読み進めるのがきついところもあったけど、読み終えると良い本に出会えたなという気持ち。その後映画も観たけど、やっぱり小説の方が面白い。



























































































































