
盛り
@fzke0315
2026年8月6日
泥の河・蛍川・道頓堀川
宮本輝
読み終わった
めちゃくちゃ面白いし一番好きなスタイル。
好きなスタイルとは大きな事件も起きず日々暮らす中で人生が変わるような作品。
泥の河は最後の物悲しさが印象的。
最初の出会いから別れるんだろうなとは思っていたけど、お別れではなくただお化けみたいに大きな鯉がいることを言いたいっていうのが、別れだと思っていない感じがして好きだった。
螢川は蛍の景色が幻想的でありながらもっと人生の大きな流れのような恐ろしく自分ではどうしようもないもののように捉えられる。父との話も哀しい。始まる話ではなく、終わる物語だった。
道頓堀川は一番好き。
女の強かさ、男の女への気の弱さ、人生を賭けた勝負、自分の過去との折り合い。その全てがネオン輝く猥雑な戦後の道頓堀に描かれている。作中に出てくる詩は邦彦のことでもあり、群像劇的に出てくる人々が集まる道頓堀を示しているのだと思う。


