
まめご
@mmg_86
2026年8月6日
ユダヤ人の歴史
鶴見太郎
読み終わった
積読消化
長谷川修一『旧約聖書の謎』や藤本和子『砂漠の教室』を読んでいて、ユダヤ人についての知識がほとんどないことに気づき、時勢がら話題になっていたこともあってこの本を買ってみた。
ユダヤ人3000年の歴史を新書1冊でざっと掴めるかなと軽い気持ちで読み始めたはいいものの、予想以上に歯ごたえのある本でしばらく中断、やっと読み終えた。
著者も冒頭で指摘する通り、世界史の教科書にユダヤ人が登場するのは古代のユダヤ教成立のあたり、現代のホロコースト、イスラエル建国に中東問題くらいとかなり限定的だ。
ただユダヤ人がどういう人々なのかを知るには、その長い空白を埋める民族離散の歴史こそが肝で、読み進めるほどに私の中のユダヤ人のイメージがいかにただの偏見だったのかがよく分かった。
長い間流浪し続けた人々が未だに国境や距離を超えて“ユダヤ人”という共通のアイデンティティを持ち続けていられるのは、それぞれの場所にうまく適応しながら生き抜いてきたからで、その柔軟性から学べることは少なくないのではと思う。
著者はこれを「さまざまなものと組み合わさって自らも変容を遂げつつ、周囲に影響を与えていった」と書く。
現在のイスラエルの姿勢は完全にこの真逆だけれど、これは「むすび」で紹介されるようにネタニヤフという人の特異性によるものだろう。
著者はそれですら「ユダヤ人が関わった歴史の一つの帰結である」といい、「イスラエルという存在を歴史のなかの組み合わせから捉える思考は、私たち自身に求められている」と締めくくる。
この一文については正直まだ理解しきれずにいるのだが、だからこそこれを指針にさらに理解を深めたい。



