
かのこ
@ta_kanoko
2026年8月7日
つるかめ助産院
小川糸
読み終わった
南の島にバカンスに行って最高にリラックスできた〜🏝️明日から日常に戻るけどがんばるぞ!みたいな読後感でした。
主人公は別にバカンスのために島に行ったわけではないけど、
自然豊かな美しい島で優しい人々に囲まれて暮らすうちに、不安と寂しさで冷たくなっていた心に少しずつ温かさを取り戻していきました。
その体験が読み手の私の心もほぐしていったのだと思います。
主人公は悲しい生い立ちをもつ人物ですが、
「なんだかんだ言ってそのことにしがみついて生きてるっていうか、それをアイデンティティーにしてるように見える」と指摘され喧嘩になる場面があり、私にはその言葉が刺さりました。
その後、優しい助産院の人たちにも悲しい過去や悩みがあることが次々と判明していき、
「私だけが、特別なわけではない。誰もが、心の中に傷を抱えて生きている」ことに主人公は気づきます。
いつも元気に笑顔で振る舞っている先生もそうだし、過去自分に辛く当たってきた人物もきっとそうなのだと。
そして、過去にけじめをつけて、今の自分にできることを考え、行動し、前を向いて生きようと奮闘し始めるのです。その姿に元気をもらえましたし、
「心の傷を克服するのに、どれだけ時間をかけても構わない」と主人公たちをいつも笑顔で優しく見守ってくれる先生や島民のおじじおばばが尊いなあと思うのです。
私がこの本を手に取る直前に読んだ『地球星人』(村田沙耶香)の主人公は、自分が日本社会に馴染めないことを「自分が地球星人ではないからだ」と考えて生きていました。
「家族に愛されず周囲からも浮く自分」を完全にアイデンティティーにしてしまい、悲しい存在の自分を変化させる可能性をなくしてしまった事が、破滅的な結末を迎える要因になったのかなと、『つるかめ助産院』を読んで思いました。
南の島、私も行ってみたいな〜🏝️