Satomi "黄色い家" 2024年11月15日

Satomi
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@satomiww
2024年11月15日
黄色い家
黄色い家
川上未映子
読了後、どうしようもなく胸が痛くなる作品だった。 「孤独」と「金」は、人間の人生を容易く壊して、狂わせてしまう。愛情に飢え、貧困に苦しみ、心にも生活にも余裕がない少女の目の前に現れた「救い」はどれだけ輝いて見えたのだろう。例えそれが良識を欠く行動と理解していても(あるいはそれすらも思考することができないとしても)、縋りついてしまいたくなるのは当然だと思う。 現代社会において、金を稼ぐことは生きることと同義だと思っているけれど。花のように、大切な人を、居場所を守るために必死に稼いだ金がいつの間にか彼女自身を苦しめて、自分の居場所が壊れていく様を見ているのは、あまりにも苦しかった。 小説はフィクションだけれど、金を稼がなければ衣食住も教育も満足に受けられず、それ故に犯罪に手を染めるしかない人は現実世界にもたくさんいる。決して優しい結末ではないけれど、「現実と自分に向き合う努力をしなければ、誰もが彼女達に成り得る可能性がある」と筆者から言われているような気がして、これからの人生も周囲の人に誠実に生きていこうと改めて考えさせられた。
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