
阿部義彦
@xtc1961ymo
2026年8月8日

読み終わった
とても素敵な本でした。長年東中野のマンションに暮らしていた著者は、コロナ禍で勤め先が無くなり、親戚の家の世話になりつつ、たまたま横浜妙蓮寺の本屋・生活綴方で絵の個展を開いた事をきっかけに、ここを拠点としての「生活改善運動」に取り組む事にします。それにはYさんという水先案内人という存在が欠かせませんでした。どうせ暮らすなら、自分の部屋が快適で幸せな場所であって欲しい。その為には先ず、すでに自分を受け入れてくれる余地の有る場所への引越し。文筆業をこなしながら、それを本にする仕事を生業にしてる身にとっては、本屋・生活綴方の鈴木雅代店長と、そこを本拠地として、ひとり出版社を営む中岡佑介さん(三輪舎)の存在は願っても無いもの。好きな事、物に囲まれて生活する具体的行動の出発点でした。そこから、本棚、家具、食器、食事、料理、服装、健康ケア、園芸、様々な選択肢の中から、新しい生き方の模索が始まります。安達茉利子さんの基本方針は自分で拵える、年配者言葉で言えば「こさえる」でした。本棚も、ホームセンターで板を切ってもらい自分で組み立てる、服も自分で型紙からつくり、ミシンで縫う。ペットボトルのお茶は辞めて、自分でいれて、マイボトルを手放さない。そして移動手段として、電動自転車を手に入れてからは、一気に世界が広がりますが、自転車関係のことは、別の本で詳しく触れています。著者は父親が昔言ってた言葉を思い出します。「ただ住んでるだけじゃ思い入れはそんなに残らない。その場所でどれだけ心が動いたかが大事なんだ。」そんな生き方の処方箋がzineの形だったのが、三輪舎から素敵な装丁を施して単行本として、上梓されました。









