
はな
@hana-hitsuji05
2026年8月9日
おとなになるってどんなこと?
吉本ばなな
読み終わった
図書館本
図書館で借りた
「大人になんかならなくっていい、ただ自分になっていってください」
冒頭で結論を述べるタイプの本。潔い。
最後に「つまりこういうことが言いたいんだよ」という本も好きだけど、この場合は引き込まれていくから良かった。
何か想定外のことが起きた時「まあまあそこはこっちも大人にならないと」と言われることに心の中の武闘派な自分がすごく苛々することがある。けっ、何がオトナやねん!と毒付いてしまう。
この場合の大人って、自分の意見があっても無いかのように振る舞って、相手の意見を尊重しているテイで自分の分の責任から逃げているように感じられるから、1番大人から遠いのでは?と思う。短絡的で感情的なことは子ども、冷静なのは大人みたいなイメージもどうなんだろう。それを装いながら責任逃れするのは毎回がクールなことには思えない。多くの場合で早計で瞬発的なことは愚かしくうつるだろうけど。
自分がそういう手段を反射的に取った時、場は収まるけど正直カッコ悪いなと今でも思う。何でも円満に、って「友達100人、みんな仲良く!」みたいでそれは正しい、けど上手く言えない違和感、はじき出される。
子ども時代を何かしら奪われた人やその時間を充分に持てなかった人は、大人になってから心の中の子どもが存在感を持つようになる気がする。
子どもの頃に何か責任の強いポジションを全うしてくると、大人になってから「あれ、私はもっとしっかり者だと思っていたけど、大人になってからぼんやりしているな」と前半と後半で自分の性格がかなり変化していることに気づく。
与えられた、もしくは望まれた役割から解放されると、本来の自分が姿を現し始めるのかもしれない。
ちょうどすごいタイミングで、マイケルジャクソンが「戦争など世界の多くの問題は子どもたちの子ども時代を奪ったことの結果」みたいなスピーチをしてる動画をみて、実際の子どもや自分の心の中の子どもに物分かりの良さを求めるのはエゴなのだろうかなと感じた。
理屈がスマートなことだけが立派みたいな時あるけど。
第三問 友だちって何?で、体の言葉と精神の言葉、という部分が興味深かった。
確かに1年に1回会えるかどうかの友達とは何年も続いているのに、すぐ連絡が取れて頑張ればいつでも会えるような友達は、同じ法則でパッと離れることがある。
全くの正反対だからこそ繋がり続ける人もいれば、何の前触れもなく(いや、前触れはあったんだろう)パタリと途絶えて、今のところ音信不通な人もいる。でもそれぞれを時々色んな場面で思い出しながら生活している。
第四問 普通ってどういうこと?で「オープンな人は職場では出世したり、幸せな結婚をしたりしてました」とあり、それめっちゃフツー(でも中々叶わない)に感じてちょっと面白かった。
でも、確かにそういう人がいるのは、いる。
色んな意味で心が健やかというか、つらい経験を経て自分とは違う他人のことを理解するタイプというより、直感的に相手を受け止めて受け入れ、理解する湿度の適したさらさらドライタイプの人のことを言っているのかなと解釈した。
第六問 年をとるのはいいこと?では、体は今より動くし回復が早いけど制限が多い子ども時代と、体はメンテナンスが必要になってきて、無理をしたら如実にその影響が出るけど自分で決められることが増える成人時代では、うまくバランスが取れているなと思う。
手に入れたものと手放したものと、手元に残しておきたかったのに失われていくもののことを考えた。
この本は文章がとても短く、多分掘り下げたらいくらでも書けることを、敢えて少し足りない感じでおさめている印象。
言葉や表現が所々ざっくりしているので「え、それどういう意味?」と立ち止まったり「このことに関しては私はこう思うかな」と、自分の意見が始動するところが良い部分だと思った。
何か人の意見や考え方を受けて、自分の考えていることや大切に思うことと改めて向き合い、それを言葉にしていく中で「大人」というよりは「自分」に近づいていくのではないか。









