どら猫さとっち "夏帆" 2026年8月9日

夏帆
夏帆
村上春樹
村上春樹が初めて女性を主人公にした長篇小説。そのことあって、どんなものかと読んでみた。これは村上版不思議の国のアリスか、あるいは親子の毒と闘う女の子の成長小説か。交際相手からの一言で、夏帆は自らを見つめ直すことになる。その大きな要因が、母親にあることを知る。その裏ではシロアリの女王の存在が…。夏帆はそれでも向き合わないわけにはいかない。今まで「ぼく」という主題の物語を書いてきたが、「わたし」の主題の物語を試みたかったのだろう。それが成功したかは、読み手次第といえるかも。
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