
彩
@Alice
2025年3月31日

世界99 下
村田沙耶香
読み終わった
上下巻、856ページ、読み切った〜〜!達成感あるなあ。村田沙耶香さんの本は『コンビニ人間』しか読んだことがなかったため、世界観についていけるか不安だったが、すっかり魅了されてしまいあっという間に読了。
この読後感、朝井リョウさんの『生殖記』に近いものを感じる。どちらも客観性をつきつめているというか。己のすべてを見透かされているような感覚。
ピョコルンやラロロリン人の立場が上下巻で変わり、それによって世間の人々の反応も変化する。自分だったらピョコルンやラロロリン人にどう接するか。きっと物語に出てくる人たちのようにその時々で自分の都合のいいように接し、常に被害者であるために世界に媚びて記憶を改竄するのだろう。空子にどう分析されるのか、知りたいような知りたくないような……
・時代性と環境が先にあって、人格ってそれによる化学変化でしかない
・差別されるのって、いいですよね。一種類の差別をされているだけで、まるで自分が他の種類の差別をまったくしていないような気持ちになれませんか?そんなわけないのに
・感動って、一時的にめちゃくちゃ視野狭くなりません?結局、感動って安全な場所にいる人間の娯楽なんだなーって思います