
滋味
@jimicked
2026年8月9日
夜空に泳ぐチョコレートグラミー
町田そのこ
読み終わった
五篇それぞれが独立した短編でありながら、登場人物や出来事、場所などが少しずつ重なっていて、一編だけでは見えなかったものが、別の編を読むことで補われていくようになっています。
しかも「この人物が前の話のあの人だった」と派手に明かすことはせず、「あれ?これってさっきの話と繋がってる?」と気づくくらいの距離感なのが心地よいです。
一人の主人公をずっと追いかけるのではなく、別の人物の視点から同じ世界を少しずつ覗いていく。その結果、読み終わる頃には五つの短編が単なる短編集ではなく、一つの大きな物語の断片だったように感じられる。そんな一冊でした。

