おにぞう "名探偵のままでいて (宝島社..." 2026年7月26日

おにぞう
おにぞう
@onizou4869
2026年7月26日
名探偵のままでいて (宝島社文庫)
名探偵のままでいて 名探偵じゃなくても 名探偵にさよならを をまとめての感想です。 あまり前知識を入れずに読んだのですが、良くも悪くも思っていたものと異なる作品でした。 ミステリーにおいて、「探偵役」というのは必要不可欠ですが、認知症患者が探偵役というのは初めてのミステリーでした。 主人公の祖父は認知症を患っているものの、主人公から聞いた不可思議な事件について、安楽椅子探偵の如く推理を展開していく。という物語。 認知症をテーマに扱う作品は数あり、大体悲しい展開に向かいます。 本作も、祖父の最期を思いながら生きる主人公に主なスポットが当たり、読んでいて何となく悲しい気持ちになります。 第一巻の「名探偵のままでいて」を読んだときは、号泣しました。 登場人物達も好きです。 ネームドキャラはそれまで多くありませんが、どのキャラも魅力的です。 現在放映中のテレビドラマも毎週楽しく観ています。 ミステリー部分は人を選びそうです。 探偵役の祖父は自宅で療養しているので、事件の解決には第三者からの証言を元に推理する、いわゆる安楽椅子探偵システムです。 読者目線では、祖父の推理は状況証拠としか思えず、(後々の捜査でその推理が正しいことは証明されているが)推理に納得できないことはありました。 また、全体を通して古典ミステリーにオマージュを捧げており、そこも納得感を得られるかどうか。 雰囲気だけ語ると、「犯人は古典ミステリーの◯◯を愛している。そのため犯行にも◯◯のトリックが使われたに違いない」のような論調で進むことが多く、これは推理としてOKなのか疑問が出る事がしばしばありました。 総じて、結構エンタメ色の強い小説です。 思っていたものと異なるというのは、その点です。 個人的には、一巻目は好きでしたが、二巻・三巻を読んで、うーん、という感想でした。 ですが、主人公を中心に応援したい気持ちになる登場人物が揃っており、ヒューマンドラマとしては面白いと思います。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved