ちーさん。 "愚行録 (創元推理文庫)" 2025年3月30日

愚行録 (創元推理文庫)
初読み作家さん。 終始会話文のみで進んでいく物語に「なにこれなにこれ」と思いながら読み進めてた。 初めて読む形式だったからびっくりしたけどミステリーとして成立してるしとても面白かった。 惨殺事件が起きた一家。 この一家を中心にして関わりがあった近所のおばちゃんや同窓生や同僚の人たちに「わたし」がインタビューをして話を聞いていく。 一人一人に話を聞くうちに明らかになる人間の内面の闇。嫉妬、羨望、恨み、辛み、僻み。 愚かな部分が文章を通してマイクを向けている人達から滲み出てくる感覚がとても強い。 特に2人目の女性と4人目の女性の宮村さん。 2人目の方は悪口を言ってるって思われたくないがための「純粋無垢」っていう表現を使ってたんだろうなぁと。 宮村さんは特に強気な人なんだろうなって言うのが伝わってくるし、1番学歴コンプレックスを抱えてたんだろうなぁって言うのも見え隠れしてるのがいい意味で嫌だった。 おすすめして頂いた主婦さんに感謝です。
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