数奇 "自生の夢" 2026年8月10日

数奇
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@suuqi
2026年8月10日
自生の夢
自生の夢
飛浩隆
同著者の『グラン・ヴァカンス』を読んだときにも感じたが、グロテスクな造形物の美を描こうとする作家なのだなと感じる。難解ながらも映像的な描写をイメージする楽しさが随所にあった。「言語」や「音」を世界そのものを構築する信号・情報として捉えた短編が連なり、一部は連作となっていて、その発想力、熱量、密度は凄まじい。しかし難解すぎて「凄く面白いことを描いているのはわかるが肝心なところでついていけない」というもどかしさも感じ、最終的に到達するエモい部分は享受できず、作品の一番美味しい部分は味わえない残念さもあった。理解できないまま盛り上がっていくので置いていかれた感が強い。その点、独立した短編『星窓 remixed version』『はるかな響き』はまだわかりやすくて好みだった。特に後者の「さみしさの本質は方角と距離」というアイデアには興奮させられた。
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