
直線
@hrv8k
2026年8月10日

読み終わった
一度で読み切ることが出来ず没入に不満が残るが、手に取ることが出来てよかった。浮世離れした朔にも少しだけ人間味が見られている、と思いながら読み進めていたが、しだいに人間味とは?という疑問が浮かび始める。生活の痕跡があちらこちらにこびり付くことを指すのであれば、それらは朔の日々にはないものかもしれない。しかし朔の感受性は機械的というよりは、どうも動物的に思える。
人々の情動への見立てが秀逸であることから来ているのかもしれないし、しなやかな猫を思わせる身のこなしが関係するのかもしれない。人間味、とは何であろうか。持田のようなお人好しさであろうか。
新城のような感情表現の豊かさであろうか。朝倉のような怒りの強さであろうか。
本作では母親の加害性についても描かれていた。
直接的に、間接的に、母親は子に大きな影響を与える。人と人との境界を踏み越える位置にいるのが母親なのだなと改めて思う。