いちのべ "骨を喰む真珠" 2026年8月10日

いちのべ
いちのべ
@ichinobe3
2026年8月10日
骨を喰む真珠
新聞社に届く奇妙な手紙、豪邸へ潜入取材する婦人記者、奇妙なほど若々しい夫人、咳に覿面に効く丸薬、夜な夜な庭へ出ていく美しい娘……というミステリアスで耽美な舞台仕立てで、人間と人外それぞれの欲望が引き起こす悍ましく悲劇的な物語が描かれていた。前半は怪奇ミステリ、後半は冒険譚のような印象。 前半の主人公である苑子の真っ直ぐな気性や勇気に好感を持っていたので哀しい気持ちもあるが、妹の栄衣と同僚の操が遺志を継ぐ凸凹バディめいた働きを見せるのは物語として面白かった。 礼衣をはじめ、悪い行いをしでかしたものは報いを受ける(白潟もある種の罰を受けることになる)という結末で、割合に爽やかな読後感だった。
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