
おみかん
@omikan
2026年8月11日
スローターハウス5
カート・ヴォネガット,
カート・ヴォネガット・ジュニア,
伊藤典夫,
和田誠
読み終わった
主人公は「けいれん的時間旅行者」という設定だけど、まさにこの言葉に集約されていて、この主人公は、「けいれん的人生を送らざるを得なかった」。
妙に滑稽な登場人物、頓珍漢な設定と入り乱れた構成、どこか無機質な主人公など、この作品の奇妙さは、この小説がずっとドレスデンの戦禍の中に閉じ込められているからじゃないのか。
まともなものは何一つ無い…。
精神の秩序は破壊され、茶番と皮肉に覆われる。
絶望…。
褒めてます。
(追記)
あとを引く面白さ。2日前に読み終わったこの本のことをまだ考えている。
ヴォネガットは、結局、こんなふうにしか書けなかったんじゃないか。
こんなふうにとは、とっちらかって、人間が皆んなボードゲームのピンみたいに軽くて無機質で。
それを作品に昇華したのは、やっぱり本当にすごい。
ヴォネガットはわかってやってる。ドレスデンは、戦争は、こう書くしかないと。