一年とぼける "アセクシュアル アロマンティ..." 2026年8月11日

アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち
ARO/ACEについてはもちろん、クィア・スタディーズ入門としてもかなり良いのでは。ブックリストも充実しているし、ARO/ACEを中心とした各種差別とのインターセクショナリティへの目配せにもかなり神経を使われているし。批評としてのARO/ACE読解のやり方やセクシュアリティ/ジェンダーアイデンティティの名称のマイクロラベル(細分化)の必要性についても解説されているし。 特にマイクロラベルについては、正直覚えるの面倒だし、そんなに細分化して意味あるの?と自分も含めマジョリティや非当事者としての居丈高な態度への戒めとして、入門書としてその必要性に言及してくれて本当にありがたいと思った。 セクシュアリティとしてのARO/ACEだけでなく、セクシュアリティの自認が無いが故にARO/ACEと自認していることがある、というのは知らなかったし何より想像もしていなかった。強弱や変化はあれどセクシュアリティは誰にでもあるという前提でしか考えたことがなかったので、それ自体が規範化された態度(強制的性愛)であるという指摘はこれからきちんと飲み込まなければいけない。 入門書として読みやすくはあるが深さも幅も削がない努力をされているし、何よりこの一冊で終わらせないように良い意味で関心を開かせようという意欲を強く感じた一冊。
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