アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち

155件の記録
- 紫嶋@09sjm2025年5月24日読み終わった借りてきたアセクシュアル・アロマンティックとは何かという基礎的な解説だけでなく、その多様性や関連する様々な議論、これらのセクシュアリティの視点から見た現代社会の仕組みなど、単に「アセクシュアル・アロマンティック」にとどまらない多くのことを浮き彫りにしてくれる一冊。 書名に「入門」とあるが、実際には現時点で出来うる限りの深掘りをしており、また個々人や社会が抱える様々な問題点も指摘しているため、当事者だけでなく多くの人に手に取って欲しいと思う本だった。 本著で挙げられていることを特殊なセクシュアリティの限定的な問題として捉えるのではなく、むしろひとつの価値観や思考の枠組みとして積極的に社会に開き、数多の観点や論点とも結びつけていくことで、ジェンダー格差や人種差別、既存の社会制度などを考える際にも応用していけると感じた。
- シャガ@filifjonka2025年5月15日買った読んでるあらゆるラベリングがある中で、「虎に翼」主人公の寅ちゃんはデミセクシャル/デミロマンティック(基本的には他者に性的/恋愛的に惹かれることはなく、情緒的なつながりができた相手にのみ性的/恋愛的惹かれを抱くことがある)だったのではないかな、と思う。
- ❄️@booksandhtm2025年5月7日読んでる@ カフェミスドモーニングのおとも🍩☕️ ____ 第二章、アセクシュアルの病理化についての記述を読んで、精神科の問診票で「異性に性欲がわくか」みたいな質問があって何重にも不快だったことを思い出した。10年ほど前に、アメリカの精神疾患の診断マニュアルが改訂されて病理化されなくなったみたいだけど、少なくとも私が知る限り、日本でその風潮はまだあると思う
- K@weitangshaobing2025年5月6日読み終わった【好きなところ、勉強になったところ引用】 同性愛差別の問題と女性差別の問題は別々にあるのではなく、お互いに結びついているということでもあります。そしてこのようなシステムは、強制的性愛の背景として位置づけることができます。性交渉や生殖をともなう親密関係へと人々を追い込む仕組みが性差別として成立しており、それによって同性愛者だけでなくアセクシュアルやアロマンティックの人々も周縁化されるということなのです。(p.158) 性的関係の特別扱いをやめることは、性的関係と性的でない関係を対等に扱うだけでなく、結果としてさまざまな性愛を対等に扱うことにもなるのです。(p.212) セクシュアリティを強制されるという問題は、特定のアイデンティティを持っている人だけに降りかかるものではありませんし、特定の惹かれを経験する人・しない人だけに降りかかるものでもありません。強制的性愛はまさに社会の構造的な問題であり、誰もが影響を受けるものです。単に Aro/ Aceという「例外的な少数者を受け入れてあげる」と考えるのではなく、異性愛を含むいかなるセクシュアリティも特別扱いしない社会を目指すことによってこそ、 Aro/ Aceの人々だけでなく多くの人にとって生きやすい社会につながるのではないかと思います。(p.233)
- ミモザ@mimosa2025年4月30日読み終わったぼんやりと「今より若く傲慢だった自分が知らずのうちに傷つけてきたかもしれない人たち」を思い浮かべて読み始めたのだが、性について考えるということはもちろん自分もその枠組みに含まれているわけで何もかもがひっくり返されたような気分になって終わった。フーコー読みたい(2025年4月分2冊目)
- 鍋の底@nabebosoko08292025年4月9日読み終わった@ 図書館性をめぐる自由を議論するうえでは、「性への自由」だけでなく「性からの自由」についても考えなければなりません。このことはフェミニズムのなかでも以前から指摘されています。…」(p.195)
- そらばら@kufuku182025年4月4日読み終わったAro/Aceに関わる規範、概念の議論がとても参考になった。SOGIやクィアの話題でなんとなく聞いたことのある言葉たちはAro/Aceを通して初めて理解できたように思う。 アンジェラ・チェン「ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと」(左右社、2023)と同時並行で読んでいたので、本書との相違がよりよく見えた。 自分の関心は特に、SAMの規範化、インターセクショナリティ、非モテ、結婚の見直しにあった。 引用された文献から、積読が増えてく。
- いくぽぽ@ikureadsbooks2025年3月27日読み終わった自分のセクシュアリティを考えるきっかけになったし、性愛や恋愛がどんなふうに社会に絡みとられているのか、差別的な場面や抑圧的な力がかかる状況を細やかに学ぶことができて、かなり自分に影響があった本だった。フーコーの権力の話も興味深かった。権力は塊ではなく動きである。あと、何故自分がゲイカルチャーにエンパワメントされてきたのか、ということについてのヒントがあった気がする。
- chika@chk8232025年3月22日読んでるまだ途中。 「はじめに」を読み始めた段階で、あ、買ってよかった。と思いました。 「好き」という感情に対して、いかに私自身がぼんやりした態度でいるか、気付かされる。
- おはなし@0874on2025年3月17日恋愛感情があるかないか、性的惹かれがあるかないかの二元しか存在しないと思い込んで生きてきたので、この本で曖昧さや複雑さを知って自分が何者なのかが霧の中からようやく浮かび上がってきたような気がした。世の中の規範に当てはまらないからといって、自分をいない者にする必要はなかったみたいだ。 自分の性嗜好がよく分からないと思う人は勿論、今の世の中の規範に馴染めている人も読んでみてほしいと思った。曖昧さや複雑さを知らないで分からないままにしておくのと、知ってそのままにしておくのとは違うと思うので。ポインティも言っていたけど、複雑さや曖昧さを愛して生きていきたいね。 興味があればZINEの「あなたとケーキをシェアするためのいくつかの方法」と併せて読んでみてほしいです。
- 綿@shelf_soya2025年3月14日読み終わった家族や婚姻制度と絡み合う形で成り立つ強制的性愛は透明化されるような「自然」なものではなく大きな権力をもって機能している装置であり、ここにあるよ、言葉にしていかねばならないもの
- ハンナ@hannah_395142025年3月12日読んでる読み終わった第6章フーコーの権力の認識 イギリス習慣論かな?訊いてみよう p. 107 「あなたは人間に興味ないもんね」と言われ、自認してから「恋愛・性的な惹かれがないからってどうしてそんな冷たい人間のように言われなくてはいけなかったのか」と思った というネガティブな出来事の例。ほんとにそのまま経験したことがあって、ずっとこびりついていた。でもこの概念を知るまでは、それが心に呪いのようにこびりついていること、それ自体さえも分からず。 Aro/Aceのことはもちろん、クィア理論や差別、インターセクショナリティについても概説的に書かれているので、そのあたりを考えたい人にもいいと思う。参考文献もいい感じ
- muda@muda2025年3月11日読み終わった@ ジュンク堂書店 立川髙島屋店私たちが性愛や恋愛について考えたり、誰かと話したりするのにあたって、勝手に前提にしてしまっていたり、されてしまって積み上がった膨大なレイヤーについて、みんながみんなそうではないよねと立ち止まって考えられる本だった。 インターネット黎明期における掲示板サイトでのアセクシュアル・アロマンティックの捉えられ方、受け止められ方が記録されていて、特に興味深かった。
- ハンナ@hannah_395142025年3月11日読んでるついに新書で出たかーと思いながら、入門されることへのちょいと違和感 当事者でもその歴史や定義の変遷について知らないことは多いので、初めから丁寧に読んでる Aro/Ace関連の本を集め続けて、公開図書館にすることゆくゆくは。
- suisou@suisou2025年3月10日読み終わった主に移動中に読んでいた。読みやすい文体で難解な議論をときほぐしてくれるまさに入門な一冊。ときどき表紙を二度見する乗客の方がいたりするとちょっと嬉しくなる
- D / ディー@didi99882025年2月21日読み終わった社会にこびりついている性愛・恋愛規範・対人性愛規範に疑問を投げかける、とても良い本だった。 大学生の時に、フーコーもある程度勉強したつもりだったが、まだまだ私の理解は足りていなくて、松浦さんの解説がとても良かった。 alloセクシュアル・アロマンティックにちゃんと触れてたのが、個人的にはとても嬉しかった。いつも不可視化されがちなので…