
amy
@note_1581
2026年8月11日
往復書簡 限界から始まる
上野千鶴子,
鈴木涼美
読み終わった
感想
フェミニズム
ジェンダー
読み応えがあった。元AV女優という肩書を持つ作家の鈴木涼美さんと上野千鶴子氏との往復書簡本。
あるPodcastで男性の文筆家の方が女性同士の往復書簡の本を読んで、男同士でやったらここまでの深度のものになるか自信を持てないとまで言っていたことを思い出した。
選び取る言葉に容赦がなくて、ずっと切り合っててすごい。手練れたちのやりとりで、読み応えでいったら間違いなくあった。
ただ上野千鶴子氏の功績を差し引いても、セックスワーカーへの眼差しや主張にどうしても差別的なもの感じてしまったことと、それをぶつけられている鈴木さんに苦しさもあった。
上野千鶴子氏が鈴木さんに放った言葉が忘れられない。
”ふしぎなのは、あなたが決して自尊感情の低くない、しかも性的価値を売り物にしなくてもほかに承認欲求のために利用可能な資源を持っている―アマルティア・セン流にいうなら「ケイパビリティ(潜在能力)」の高い―女性でありながら、風俗や援交に参入する女性たちと同じ行動をしたことです。”
いったい何を言ってるんだと思う。性的価値を売り物にする女性は自尊心が低いのか、潜在能力が低いのか?すごく偏見や差別的な視線を含んだ言葉ではないか。
彼女の功績を知っているからこそ、とても残念だと思う。
何かしら過去の思想などを語るときに即座にそれを提唱した学者が学説が出てくることや幅広い文化に精通しているのはさすがだった。だからこそただ残念に思う。
全体的に上野千鶴子氏が教えを説き、それに鈴木さんが応えるというような形式に見えてしまったので、今ならもっと対等な感じになるだろうかと気になる。

