読谷 文 "檻の中のルフィ 闇バイトを生..." 2026年8月12日

読谷 文
読谷 文
@fumi_yomitani
2026年8月12日
檻の中のルフィ 闇バイトを生んだ者たち
わずか288ページとは思えぬ内容の濃さに驚愕。ルフィ事件が大々的に報道された記憶があるのは京都事件〜狛江事件からだが、それはまさにルフィグループ末期の「断末魔」と言える状態だった。 そこに至るまでの何年にもわたる組織的な特殊詐欺スキームの立ち上げ〜構築してきた背景や、特殊詐欺→強盗致傷事件に変化していく様子が、著者による現地取材、裁判傍聴、手紙のやり取りにより網羅され一冊の本に纏められておりすごかった。まさにNetflixドラマのようだった。 ルフィグループの幹部が摘発された遠因ともなった、幹部の現地妻の言葉「フィリピン人はバカじゃない」や、「(捜査機関の手柄というよりは)俺たちは身内に騙され売られただけ」のくだりが印象に残った。 かけ子をしていた山田に対する裁判長の言葉「あなたの能力を社会のために役立ててほしい」が沁みたし、本人にも伝わっていると信じたい。残る幹部2人の渡邊・今村の裁判はまだ始まっておらず、今後の行方も気になる。 本書刊行イベントの「闇バイト撲滅委員会 〜『檻の中のルフィ』出版記念〜」も合わせて鑑賞。裁判傍聴での被告人の様子や、実際の手紙、担当弁護士さんの話もあり、より理解が深まる。 社会に居場所のない実行役が、詐欺の幹部に初めて褒められ認められて心酔してしまうが、幹部たちにとっては単なる使い捨ての駒としか思っていないという、この対比がどうにも辛すぎた。
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