ゆう "白夜行 (集英社文庫)" 2026年8月11日

ゆう
ゆう
@fleurs_wisteria
2026年8月11日
白夜行 (集英社文庫)
・すっごかった…………あの瞬間のためだけに、積み上げられた19年 ・結局勢いのままに1日で読んでしまった ・東野圭吾作品って、人の内面から物語を描くんじゃなく、物語を外から見せることで人の内面を浮き彫りにするタイプの小説だな、とここまで4作品読んで思った ・あと東野圭吾作品って基本的に環境からして特殊(異常)な人間がメインだから、読んでる側としては自分が“正常”な方の人間だと思いやすい感じがする その上で考えさせてくれるから読者としては割といい気分で読めるってとこはある 逆に言えば、私にもこういうとこあるかも……みたいのが今のところあんまりない、気がする(もちろん、何かが起こっていれば私も彼ら側だったのかもとは思う) こういうとこ、主人公に人間味がないとか、読者に媚びてるとかとも言えてしまうのかもしれないとも思った ・展開上かなり多くの女性が出てくるけど、どの女性もそれぞれすごく違っているのが台詞まわしだけでなく細部から伝わるように書かれていてこの人どれだけ女の人のこと知ってるんだろう、すごいなと思った 特に“上書き”のシーンは、誰か女性から助言をもらっていたのかもしれないと思うくらいにはこの発想が男性から出てくるんだ!?と驚いた ※以下ネタバレあり ・図書館の司書の証言をもとに突き止めたというシーン、図書館の自由に関する宣言に違反するのでは?と思ったけど調べたら利用者の秘密については1979年から追加された項目だった 作中の時間軸は1974年 さすがです ・これだけ執拗に科学の進歩を追いかけていくのであれば終盤で必ずDNA検査について出てくると思っていたら案の定出てきて思わず会心の笑みを浮かべてしまった笑 しかし東野作品読んでると文系としては透明人間になったような気分になる笑 ・笹垣含め第三者は雪穂と亮司の関係性に情緒的なものを期待して大阪店オープンに亮司が来ると踏んでたけど、たぶんあれも全部雪穂の計算の上 もし隠し通すつもりならあんなにわかりやすいことしない つまり雪穂は笹垣が今もあの事件を追っていることからオープン日に張り込むことまで全部わかったうえで、笹垣の目の前で亮司を死なせるっていうあの瞬間のためだけに積み上げられた19年だったということ そうすれば事件は完全に解決できなくなるし、それが刑事にとって一番大きい打撃だとわかっている 雪穂にとっては助けてくれなかった大人も復讐の対象なんだろう ・結局雪穂と亮司の間に何があったのかは具体的には最後までまっっっっったく何も描かれないんだけどそこに痺れた…………そこって書く側としては一番書きたくなっちゃうところじゃないの…………まあでも最後のあれに全部詰まっていると言われたら、確かに詰まっているのだと思うけれど
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