よろこびイサンディ "旅して学ぶ台湾" 2026年8月12日

旅して学ぶ台湾
旅して学ぶ台湾
劉彦甫,
山崎直也,
洪郁如,
胎中千鶴,
赤松美和子
旅行者として訪れる我々に、台湾と台湾人に対する想像力を養うべく用意されたのが本書なのかもしれない。 この本を経験したことにより、台湾での我々のコミュニケーションがより円滑になるなら、著者の望むところなのだろう。 地政学的により微妙なバランス感覚が必要となる台湾という土地にあって、歴史上、翻弄された過去も直視して記載されている。 その翻弄された過去の中には日本が加害側になったこともあり、その事実にも紙幅を割いている点、好感を持てる。 本書にその記載こそなかったが、東日本大震災の災禍にあった日本への台湾の厚い支援を端緒としているように見受けられる日台の良好な関係は、コロナ禍以降、大輪の花を咲かせている。 良好な日台関係を維持し続ける絶妙なバランス感覚を、我々も学び取ることができるかもしれない。 本書はその一歩目を踏み出す際にも有効的に機能するだろう。 格別の読後感こそ、存在しない本書だけれど、台湾史を知る上でおさえるべき歴史的事実を着実に積み重ねて、読了と相成った。 台湾旅行を何度か経験し、かの地をより深く知りたくなった人のための境界に屹立する一冊なのかもしれない。
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