
ピエ
@pie_202
2026年7月25日
死んでよ、アモール
アリアナ・ハルウィッツ,
宮崎真紀
読み終わった
@ 本の読める店fuzkue 下北沢
これまたインパクトの強いタイトル来たな…と思ったら宮崎真紀さんだった。『肉は美(うま)し』も秀逸だったが、最近の翻訳タイトルがキレキレでいいな。
原題は"Mátate, amor"、mátateはkill yourselfなのでストレートな訳ではある。ただ、「死ね」ではなく「死んでよ」というのが絶妙で、原題にある死への能動性がうまく訳出されている。
「死ね」では店頭でこのタイトルを見かけた人にも刃を向けるような攻撃性がありぎょっとするが、「死んでよ」は一見それよりマイルドに見せて、よく考えるとより生々しく恨みや呪いが籠もっているように感じる。前者は衝動的に発することも多いが、後者は相手への愛想が尽きたという印象が強いからだろうか。
内容としては、産後うつがメインテーマなのかな…
初めの数ページは「そんな夫捨てちまえよ!」と思ったが、徐々に、「あれ、これ主人公(妻、視点人物)の方が振り回す側か…?」と混乱してくる。読み終わる頃には、むしろ夫は精一杯やっているのでは、という印象に変わった。
主人公の視点が歪んでいるのではないか? 本当はこの人物はこんな意図は持っていないのでは? と常に疑いながらも、一気に読み切ってしまった。
この日は、フヅクエ下北沢で7月限定のパフェを食べながら。苦い物語も甘いものを食べながら飲み込んでしまった。




