
みみみ
@kmkdnrd
2026年8月13日
塞王の楯 上
今村翔吾
読み終わった
2026夏の石田三成フェアの余波。
2度目だけどやっぱり面白いな〜!
前回読んだときはちゃんと感想を残さなかったけど、多分思ったことは同じじゃなかったかな。
楯と矛、匡介と彦九郎のどっちのいうこともわかる!ということと、守るために武力を持つことの是非、というのがテーマのひとつでは、ということ。
核の傘の是非ともいえるのかも。
彦九郎の言う「一度だけ圧倒的な力を持つ武器を使用して強大さを示す。そうすればその力が抑止力となり戦は起こらない」というの、まさに核の傘の話だ。
その前に彦九郎は「そんなものを使うほど人は馬鹿ではない。泰平をつくるのは使われない砲だ」というけれど、匡介が指摘して彦九郎もその指摘に堂々と答えた通り、それには一度使って示すという大前提がある。
世界は2度核兵器を人間の上に落としているけれど、果たして学んでいるかな。81年たってその非道さを忘れていないかな。日本人だからこう強く思うけど、きっと世界は同じ熱意ではそう思っていないから、核をちらつかせる国が出てくるのではないのか。そもそも1度であっても民間人の頭上でそんなものを炸裂させるなよ。
とは強く思うんだけど、それは現代の話でこの本とは別の話だな。うーん。核の傘の必要性もどっちががいいともわからないし、どっちの意見もわかる気がするし、でも被爆国である日本が核を持つことの是非とはまた違う話なのでは、とおもう。あー頭よければそういうのも筋道立ててきちんと考えられんのかな!頭良くなりたかったな!
彦九郎は匡介に「だというのにお前らが強い楯を作るから戦が終わらない」ということを言うのだよね。
源斎も匡介もそれはそうかも、壊れない石垣を作ることで強い鉄砲が生まれ、だからこそ戦が長引きたくさんの犠牲者が出たのかも、と悩むんだけど、そうか???
それは武器を作る側の傲慢さからくる主張では?攻められれば守るのは当然では?攻める方が悪いのでは???源斎の言う通り「人は愚か」が全てだろ、とわたしは単純だから思ってしまうんだよな。
でも実際は攻める側にも攻める理由がおそらくあって、そう単純な話ではないんだよね。
家を守らねば、家族を生かさねば、とか、そういうところから始まっているよね戦の歴史を思い出すと。
もちろん自分たちが権力を保持したいからということもあるけれど、なんにせよ、何かしらそれぞれが譲れないものを守るために戦というのは始まっていた、気がする。
と、なると、より良い武器より良い石垣を求める人の思いは、その是非は別として、生まれてきて当然の考えのように思うし、だからといって人の命を奪っていいものではないと(今よりずっと人の命が簡単に奪われていた戦国の世であっても)思うし、うーーーーむむずかしいな。
で、その難しい話よりわたしがウオオオとなったのは、相変わらず「繋がっていく」という話についてであった。
飛田屋にしろ国友衆にしろ、思いは繋がっていく。
彦九郎も「俺の技術が礎になってもかまわん」といっていた。
なかでもわたしは「互いに支え合って一つのものを造るということ、目立った功績の裏には目立たずとも礎となる者がいること、ふと石垣と人は似ているのかもしれないと思った」でいっっっっちばんクウ〜〜〜!!!!!となったよね!
歴史の教科書に載らない人たちのこと、彼らが必死に生きたから今につながっているのだということ、まさにじゃん!という興奮。
何を読んでも同じようなことを考えている。
でも本当にそうなんだよねー自分ひとりでいろんなことができるようになった気になっちゃうけど、いまのわたしがアレコレできるようになったという現在地点に至るまでに、たくさんの直接的な力添えと学びや気づきを与えてくれる他者がいたのだよなあ。
で、その他者にもおなじようにサポートしてくれる他者がいて……と繋がってきているのだ。
歴史とは尊い!!!!人の営みのつながり!!!!!
と、興奮しつつ思うのは、やっぱり1度であっても誰かや何かを犠牲にするようなものは使ってはいけないよ、彦九郎。そこにはたくさんのひとのおもいがこもっているんだから。でも攻撃せねばならぬほどの窮地に陥ってしまう、ということも事実としてきっとあるのだよね。むむむ。
もう一個響いたのは、積方と荷方の話で出てきた、知らないと傲慢になるということ。
みんなそれぞれの仕事を必死にやっていても、相手の仕事っぷりをしらないと「もっとちゃんとやれよ」とか「おせーよ」とか思ってしまう、てやつ。
あーーーー耳が痛い!でも思っちゃいがちですねわたしはね!!
それを素直に認めて自分を変えられる匡介は立派だ。
わたしも視野を広く持って自分の価値観だけで物事をはからず寛容でありたいなあ。難しいなあ。
あと、玲次がいちいちかっこよかったです。
匡介と仲良くなってからはかわいかったしね。
なんにせよ下巻が楽しみ!!!