みや子 "愚かな薔薇上" 2026年8月13日

みや子
みや子
@miya1989
2026年8月13日
愚かな薔薇上
初っ端から特殊設定が前提で始まったから面食らったし慣れるまで少しかかったけど、慣れてしまえばその怪しくも美しい世界観に惹き込まれてどんどん読み進めてしまった 物語の雰囲気的になのかな、綾辻行人先生の緋色の囁きを思い出す 夜明けの花園を読んだ時も思ったけど、恩田陸先生の文章からは耽美さを感じる 意識しなくても鮮明に脳内に映像が再生される。映像だけじゃなく、温度も湿度も、匂いまで感じられる気がする 夏の、刺すように明るい木漏れ日とか、水辺の湿った空気感とか 逸らしようがないくらい頭の中に再生される それが息苦しいくらいに美しい SF系の作品を読むのが全くの初めてなんだけど、複雑さもないし読みやすいし、何より続きが気になりすぎて、見境なく闇雲に読み進めてしまった SFとオカルティックさがいい感じに混ざり合ってて、作中にもあるように頭の中がグルグル渦を巻くような感じ 酩酊感にも似た読み心地 脳内に浮かんでくるイメージも兎に角美しくて、見たこともない宇宙空間が綺麗に再生されて魅了される 自分の想像なのに、溜息が出るくらい美しい 最後の方「あれ、もう少し詳しい説明は?いや、私の理解力が足りないのか?」って感じもしたけど、でも、一夏の始まりから終わりまでをじっくりと体感した気分 一夏の終わりと、物語の終わりと、近付く世界の終焉をいっぺんに味わえた最後だったと思う 奈智と深志が船団を見送るラストシーンが大変に味わい深かった たぶん読み返す度にイメージが変わる作品なんだろうなー また必ず読み返さなきゃ
愚かな薔薇上
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