仲嶺真 "大杉栄伝 永遠のアナキズム" 2026年8月13日

仲嶺真
@nihsenimakan
2026年8月13日
大杉栄伝 永遠のアナキズム
本書は、米騒動から議論をはじめている。それは、大杉が米騒動のなかに、社会動員の解除をみいだしていたからだ。一〇〇〇万もの人びとが、社会によって植えつけられたアイデンティティをかなぐり捨てた。あれがしたい、これもしたい、もっとしたい、もっともっとしたい。むきだしの欲望の直接的行使。ストライキ。大杉は米騒動をみて、それまで自分がやってきたこと、自分が理論化してきたことがまちがっていないと確信した。そして、そのイメージをもって、労働運動の実践に乗りだしていった。では具体的に、大杉は米騒動をどのようにみていたのだろうか。そして、それをどのような思想や行動とむすびつけ、どのような労働運動として展開していったのだろうか。これから米騒動を出発点として、大杉の生の軌跡を追っていく。きっと社会に裂が走り、自由があふれだす瞬間をみいだすことになるはずだ。自由を口にしておきながら、むきだしの欲望を否定するのは、口のなかに屍をくわえているようなものだ。子どもが遊んでいないのは、生きていないのとおなじことだ。食欲な子どもは生をむさぼる。「僕は精神が好きだ」。p.14
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