
メメ
@elwin_04
2026年8月13日
猿
京極夏彦
読み終わった
実は初の京極夏彦作品。
これまでに読んできたホラー作品とは一線を画す、独特な趣のある一冊だった。
岡山県の山間部に残された限界集落に住む百歳の老婆が亡くなり、曾孫にあたる2人の女性が、相続手続きのために弁護士と共に現地へ向かう。
本作には、具体的に何か恐ろしい「モノ」が登場するわけではない。ここで描かれているのは、人間が抱く「恐怖感」そのものだ。表題の「猿」もまた、主人公の中にある恐怖を象徴する存在として機能しているように感じられた。
登場人物たちの語りを通じて、「恐怖とは何か」を哲学するような、濃密な思考のホラー小説だった。
