やくしゅ
@kan_2024
2026年8月14日
悪人
吉田修一
かつて読んだ
力のある作品だった。母親に捨てられた原体験があり、誰にも頼れない孤独があり、恐怖から衝動的に犯した殺人があり、ようやく手にした温もりがあり、一途に自分を頼る存在があり、そのただ一つの存在を守るための選択がある。自首をしようと決めていたのに、結果的に死刑になるかもしれない選択をする。それはきっと、人生の中で、唯一自分が認められた、自分を愛してくれた、その存在は自分の命と引き換えても惜しくなかったのだろう。読み終わって、切なくて、しばらく呆然としていた