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やくしゅ
@kan_2024
ジャンルに一貫性なく、いろいろ読みます
  • 2026年9月11日
    「いきり」の構造
    「わかりやすさの罪」からの「いきりの構造」。論の立て方や文体、リズムは「自分と相性がいい」と感じるが、「わかりやすさの罪」に比べて、自分がSNSで批判されたことへの反論、という色が強い。個別に言えば、彼を批判する意見や主張の方が、私の基本的な姿勢に近いと思えるケースも幾つかあった。それでもすらすら読めるのは、思考のリズムとしての相性がいいのだろう
  • 2026年9月7日
    百冊で耕す
    百冊で耕す
    「文章を読むという行為には、読者の人格が現れる。怠惰な人間は、文章を怠惰に読む。浅い人間は、浅く読む」というセリフが響きました。しっかりした本をじっくり繰り返し読むような「深い読み方」をしていないなあ、と。
  • 2026年9月5日
    わかりやすさの罪
    書いてある個々の主張については、頷けるものもあるし、意見が違うものもあるが、論の立て方や文体、リズムが妙に自分に合っているのか、「分かりやすくない」文章もぐいぐい引き込まれて読み通すことができた。この人の文章との相性がいいのか、他の著作で確認したい
  • 2026年9月2日
    自民党総裁選 仁義なき権力闘争
    こうして時代を跨いで読んでいくと、昔の総裁選の壮絶さが際立つ。求心力、結束力を誇る派閥を束ねる親分たちのやり取りは、ちょっとした言葉に深い含意があったりする。歴史の流れの中で派閥が力を失うにつれて、党員票の重みが増し、総裁の座を掴むための戦略も変わっていく
  • 2026年8月21日
    ライオンのおやつ
    飾りなくシンプルで芯があり、かつユーモアのある文章。ホスピスで死にゆく「本人」の視点で語るという視点が斬新。最後に聴覚だけ残り、自分のうわごとに対して看護師が笑うのを聞いている場面が印象的。最後に聴覚だけが残る、と言われているので、意外とこんな感じなのかもしれない。数年前に施設にいた両親を相次いで亡くした。ホスピスとは違うが、そのころのあれこれを思い返しながら読んだ
  • 2026年8月20日
    ダムとカンナとシンシロシテン
    再読。前半は、男の子が夏休みに父親の職場(ダムの建設現場)に連れて行ってもらった思い出、巨大なダムと偉大な父親を重ねた印象が語られる。そして後半はその子が当時の父親と同じ年齢になっていて、時代を希望を背負っていたダムへの社会的な評価が変わり、堆砂で機能低下したダムと、年老いていく父親を重ねた印象が語られる。昔、読んだ時は「男の子」目線で読んでいたが、既に父親が他界してからあらためて再読すると、いよいよ自分は「父親」の側なんだなと、ちょっと感傷的な気持ちになる
  • 2026年8月14日
    密やかな結晶 新装版 (講談社文庫)
    最近読んでいる小説は「個人」にフォーカスした設定が多いが、社会と個人の関係を正面から扱っているのは、桐野夏生「日没」以来久しぶり。終盤に向けて狂気の度合いを増していくのが迫力。国家や宗教、社会のような大きな存在が、構造化された仕組みを使って、個人の内面のコアな部分を少しずつ収奪、毀損していく様子に引き込まれる。しかもやがて、個人がそこに抵抗も違和感もなく、「あきらめ」よりも、自ら進んで、とすら思えるような考えに流れていく部分は、背筋を冷たいものが流れる恐怖を感じる
  • 2026年8月14日
    滅びの前のシャングリラ
    読みやすく軽めの文体だけど、それぞれの人物の背景や思いを章を分けて丁寧に書いている。もちろん最後は「世界の終末」なのだけれど、それが単なる「すべての終わり」ではない。自分が生きてきた意味を、その罪も含めてそれぞれに自分なりの答えを見つける。極限状況で人間の醜さが露わになるとか、暴力と絶望が支配するという「終末パニックもの」に安易に逃げないところに、視線の温かさを感じる
  • 2026年8月14日
    忙しい人のための美術館の歩き方
    忙しい人のための美術館の歩き方
    美術館を楽しむのに「アウトプット」の重要性を説いていて、美術館の紹介ではなく味わい方の本。鑑賞しながらメモが取れるのは知らなかった。音楽や演劇、映画などは瞬間で消えてしまうし、聴きながらメモは取れない。でも美術館では作品をじっくりと眺められメモも取れるなら、感想の解像度も上げられるかもしれないな
  • 2026年8月14日
    仕事と人生に効く教養としての映画
    これは衝撃だった。ふだん映画はほとんど見ないけど、海街diaryは見たことがあって、でも是枝裕和監督がそれぞれのシーンで、4人の視線の動きにどういう意味を込めているかの解説を読んで、その計算の深さに驚き、言われなければ何度見ても気づかないなと感じ、でもどれだけの人がそこに気づくだろうかと思案した。映画に限らないが、トッププロが、莫大な時間を注いで磨いたスキルを注ぎ込むというのは、とてつもなく凄いことなのだなと。受け手の私が、そこから拾えることなんてきっと本当にごくごくひと握りなのだろうと。絶望感とともに、そういう絶対に掬いきれないものと対峙することを楽しむことが大切なのだろうと。などと、いろいろ考えた
  • 2026年8月14日
    灯台からの響き
    最後まで明かされない、蘭子が「神の歴史」に葉書を挟んだ理由。これが店の継続を計算して仕組んだというのは、いくらなんでもあざとすぎる。差出人を知らないと言ったこと。それは蘭子にとって、康平に対する唯一の「嘘」だった。やましいことはない。でも蘭子の口から話すつもりはなかった。「ごめんなさいね」。それは愛と信頼とわずかないたずら心が混ざった、投げキッスみたいな感覚なのだ。最近の作家に比べて文体が緩い。展開のテンポがゆったりしている。ぼんやり読んでいても取り残される感じがない。NHKの朝ドラみたいな感じ
  • 2026年8月14日
    終わった人
    終わった人
    伏線回収とか、パズル的な仕掛けとは無縁で、無理にしっかりオチをつけないところも、よい読後感だった。サラリーマンであれば、みんな直面して、それぞれにその人なりの落とし前をつけて成仏していく。そこには正解もないし、他人との比較する意味もない。少し肩の力が抜けたような気がする小説
  • 2026年8月14日
    失はれる物語 (角川文庫)
    指先のタッチから読み取った妻の心の変化が、そもそも正しかったのかすら分からない。ホラーの怖さでなく、人間の心の怖さ。乙一は以前「暗いところで待ち合わせ」「暗黒童話」を読んでいる。視覚を奪われる設定に作者の関心が強いのかもしれないな
  • 2026年8月14日
    俺ではない炎上
    「自分は間違っていない」という誤った認識は、SNSのユーザーばかりでなく、アナログ世代も含めた普遍的な認知の歪みだという問題提起は興味深い。全体として緊張感もスピード感もあり、退屈せずに読めた。ただ「どんでん返し」を意識する余り、あえて読者をミスリードさせるやり方はあざと過ぎて、少し興ざめ
  • 2026年8月14日
    長い長い殺人
    長い長い殺人
    「財布が語る」ことで、登場人物の主観とも、いわゆる「神の視点」とも違う、あらたな視点を得ているのが新鮮。家族や恋人という近い関係の人間ドラマでなく、肥大化した承認欲求を持つ男を、肥大化した人心掌握術の男が利用する、という狂気の組み合わせが凄い
  • 2026年8月14日
    52ヘルツのクジラたち
    傷ついた心、深い孤独ゆえに、目先のぬくもりに盲目的に縋り、結果として最も大切にすべき人を失ってしまう。読後感として希望の兆しはあるけれど、新たにつかんだ「つながり」はゴールではなく、これからずっと、つかみ続け育み続けていくもの。読み終わって、彼らの穏やかな未来を祈るような気持ちになる
  • 2026年8月14日
    悪人
    悪人
    力のある作品だった。母親に捨てられた原体験があり、誰にも頼れない孤独があり、恐怖から衝動的に犯した殺人があり、ようやく手にした温もりがあり、一途に自分を頼る存在があり、そのただ一つの存在を守るための選択がある。自首をしようと決めていたのに、結果的に死刑になるかもしれない選択をする。それはきっと、人生の中で、唯一自分が認められた、自分を愛してくれた、その存在は自分の命と引き換えても惜しくなかったのだろう。読み終わって、切なくて、しばらく呆然としていた
  • 2026年8月14日
    モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語
    この小さな村の人々が本の行商人として生き抜いた経緯や、当時の人々の中で「本」が果たした役割や、出版社や取次など現在の本の流通の原点が既にあることや、そのイタリアでも時代が下って本が読まれなくなっていることや、そうした書かれている内容をすべて上書きしてしまうほどに、最も驚き、感動したことは「日本人の作者が、イタリアのこの小さな村の歴史について、これだけ重厚な話を地元のたくさんの人たちから引き出したこと」に尽きる。SNSとか電子書籍に時代の重心が移っていくとしても、いま、自分が心を寄せて、時間を注いでいる「読書」という行為の原点を見出した気がする。今後もときどき読み返して、自分の座標軸を確認するような本だった
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