
ゆい
@no1sin
2026年8月14日
そいつはほんとに敵なのか
碇雪恵
買った
読み終わった
自分と真逆の政治主張を持つ人と、少なくとも一定期間仲良くしなければならない、という状況に陥ったので読んだ。
> 簡単にこの動画のことを説明すると、冒頭は東さんがひとりでお酒を飲みながらいろんなメディアの選挙報道を観て話すという趣旨で進むのだが、開始して三時間が経過したころ、「乱入歓迎!」のテロップが表れる。生配信を観ている人たちに、五反田のオフィスに来て一緒に話そうと呼びかけ始めたのだ。実際にひとりふたりとゲンロンにやって来て、東さんは甲斐甲斐しく彼ら(動画に登場するのは一人を除いて外見上男性だったので、その点について批判する声もあった)にお酒を振る舞いながら、今回の参院選で投票した政党や職業などを尋ねていく。新しい人が登場するたび、「自民党に入れました」とか「再生の道です」などと支持政党を発表するのだが、それまでにいなかった政党の支持者が現れると拍手で盛り上がるのがおもしろくて、参政党支持者が現れた時は特に沸いていた。単にバカにした沸き方ではないように感じた。
その時点でもかなりおもしろいのだが、彼らが一人ひとり結構な時間を割いて、その党に投票した理由を話しているのもとてもよかった。さらに踏み込んで自分の出身地や出身校を話す人もいたし、抱えているコンプレックスが見えてくる瞬間もあった。それぞれの抱えるのっぴきならない事情やつらさ、困りごとが垣間見えて、そういうことと、どんな政党を選ぶのかはつながっていると思った。
その動画でわたしが観たものは、身の回りではなかなか起き得ないことだ。違う政党を支持する人たちがこんなふうに友好的に、ユーモアを交えながら一堂に会することができるのか。その光景に、そこにいない自分まで希望を分けてもらった気がした。(P.119)

